2017.02.25 パク・チャヌク映画『お嬢さん』はフェミニズムそのものだと思う。多くを語りたくても語らせてくれない、もどかしい映画評。 3月3日ロードショーの『お嬢さん』という映画の魅力を伝えるのは本当に難しいものです。なぜなら、ミステリーや謎解きの部分が大きいため、ネタバレを丁寧に避けなければいけないからです。 この物語の舞台は、1939年、日本統治時代の朝鮮半島です。詐欺一味に育てられた孤児の少女スッキ(キム・テリ)は、グループの詐欺師(ハ・ジョンウ)から、華族の上月(チョ・ジヌン)の暮らす豪邸へ侍女として潜入するよう命じられます。「藤原伯爵」の名を騙る詐欺師は、上月家の令嬢・秀子(キム・ミニ)と結婚し財産を奪う計画を企てており、その足がかりとしてスッキを送り込んだのです。 報酬を目当てに詐欺師の計画に加担したスッキは珠子という日本名で上月家で働くようになります。しかし純情で繊細な