紙の媒体で原稿を書くプロの執筆者は、ネット上でどのように情報発信していけばいいのだろう。ネット媒体の原稿料は紙の雑誌の原稿料とケタが1つ、2つ 違うほど安い。一方で、それぞれの分野の専門家のブログが増えてきた。彼らはプロの執筆者ではないものの、情報の質は当然ながらプロの執筆者の原稿をはる かに上回る。こういう状況の中、プロの書き手はどうすればいいのだろう。 僕自身もいろいろ悩み、試行錯誤を続けてきた。「ブログがジャーナリズムを変える 」(2006年、NTT出版)という本は、「ネットは新聞を殺すのか blog」というブログに書いた原稿を集めたものである。多くのブログ本はブログのエントリーを集めて本にまとめているが、「ブログがジャーナリズム を・・・」はそうではない。本を出版するために書いた原稿を、書けたものから順番にブログにアップしていったのである。ブログありきではなく、本ありきの ブログ