ついに実現しました! 今週は、村上春樹さんの登場です。デビューして四半世紀余、話題作を発表し続ける人気作家の世界に魅せられて、熱い投書が寄せられました。 やはり、というべきか、恋愛小説の傑作にして大ベストセラー『ノルウェイの森』(講談社文庫)が最多票を集めました。 評判になり過ぎて当初は敬遠していたという岡山市の谷岡豊子さん(65)が読んだのは50歳のころ。「いま生きている世界というものに、性急に、ある時は緩やかに目覚めさせてくれる、すごいオーラと新しさを感じ、10歳は若返りました」。以来、ファンになった谷岡さんは、例えば『海辺のカフカ』(新潮文庫)の魅力を「奇想天外なことでも、読んで自然に受け入れられる物語的表現がスゴイ」といいます。 迷った末に『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(同)を挙げたのは茨城県石下町の片野光子さん(41)。パラレルワールドが交互に繰り返される魅力満載