新しく入った個人をどう組織に適応させていくか、は企業にとって大きな課題の1つである。とりわけ、相手が外国人だった場合、異文化への深い理解も必要になる。日本人と比べて、元留学生社員の組織社会化にはどのような特徴があるのだろうか。異文化コミュニケーション研究の専門家・島田徳子氏に、最新の研究成果について伺った。 目次 上司の支援内容が職務満足度を大きく左右する 上司に必要な「問う力」と個人に必要なソーシャルスキル IQ が高いことと異文化適応能力には相関関係は見られない 上司の支援内容が職務満足度を大きく左右する 個人が組織に適応していくプロセスを、「組織社会化」と呼ぶ。学術的には「個人が組織の役割を引き受けるのに必要な社会的知識や技術を習得し、組織の成員となっていく過程」と定義されている。 新卒で入った日本人と留学生で、そのプロセスに大きな違いはない。ただし、留学生を取り巻く環境には特殊なも