【内田雅也の広角追球】ドラフト会議は支配下選手の指名が全球団「選択終了」となった。17日夜7時すぎのことだ。育成ドラフトで再開するまで、20分の中断があった。 【写真】落合の投球フォーム 「紀州の剛腕」と呼ばれた落合秀市(和歌山東)の名前は呼ばれていなかった。同校正門前で米原寿秀監督(44)と雑談していると、自転車に乗った3人組が帰っていく。話し声が「こんな長い間待っていただいて、悪かったっす」と聞こえた。こちらに向かって謝っていたのだった。 落合だった。振り向いて少し笑みを浮かべ「お疲れさまでしたあ」と帰っていった。 驚いて「え? まだ、育成ドラフトがあるのに」と言うと、米原監督は「いや、もういいんですよ」と答えた。「彼は育成ではプロに行きません。最初からそのつもりでしたから」 では、進路はどうするのか。大学進学か、社会人か。 「いや、彼はもう野球はやりません。地元の会社に就職するそうで