「あの時のような大地震が起きたら、近所の高齢者を見回ろう」。宮城、福島両県で最大震度6強を観測した地震の夜、「約束」を果たした2人の高校生がいた。 【36時間後に救助】仙台の男性、家具に挟まれ身動き取れず 高齢化の進む仙台市宮城野区の住宅地。強い揺れが収まって間もない17日午前0時すぎ、住宅のチャイムが鳴った。 「行くぞ」。高校1年富田隼平(じゅんぺい)さん(16)が呼び掛け、幼なじみの同1年勅使河原大毅さん(16)が「(約束を)覚えてるよ。行くか」と応じた。地域の高齢者宅の見回りが始まった。 道路で遊んでいて怒られたおじいさん、訳もなく手芸品をくれたおじいさん、いつも横断歩道で見守ってくれたおじいさん…。2人は高齢者がたくさん住んでいることを知っていた。 「あのおじいさん、ピンポン押したら怒るかもな」 「でも何かあった場合の方が嫌だよな」 20軒近くを約1時間かけて回った。ドア越しに懐中