万博記念公園(大阪府吹田市)にある「太陽の塔」の耐震改修工事が遅れそうだ。塔の特殊な形状からか、入札が2度にわたって不調に。再入札をするにも予定価格や工法の見直しは避けられず、2017年3月を目指す内部公開は、延期の見通しとなった。 太陽の塔は1970年の大阪万国博覧会のシンボルとして、芸術家の故・岡本太郎氏がデザイン。内部には、岡本氏が生物の進化を表現したとされる高さ約41メートルのオブジェ「生命の樹(き)」がある。万博が終わった後、内部は不定期の公開にとどまり、その後、壁面に亀裂が見つかるなどしたため、2007年春から公開を中止している。 府は塔内をいつも見られるようにしようと、総事業費約11億円で、耐震化工事や地下展示室の新設などを計画。今月に2回入札を実施したが、ともに業者の入札額が非公開の予定価格を上回り、成立しなかった。 耐震化工事では、高さ約70メ… この記事は有料会員記事で