映画「レインマン」(1988年) 「火曜日はパンケーキだ」。朝食のレストランでダスティン・ホフマン演じるレイモンドが言う。「メープルシロップが出てない。先にテーブルにないといけない」。「注文すれば一緒に来るよ」と教えるチャーリー役のトム・クルーズに、「パンケーキの後じゃ遅い」とレイモンド。「どうして遅いんだ」。「絶対に後じゃだめだ」。ついにはチャーリーが「注文してからでいいんだ、黙ってろ!」と怒鳴る。 疎遠だった父の死をきっかけに年の離れた兄の存在を知ったチャーリーが探し当てたのは、自閉症で20年以上入院しているレイモンドだった。ほぼ全財産をレイモンドに渡すという遺言に怒ったチャーリーは、財産獲得のためにレイモンドをシンシナティの病院から連れ出し、ロサンゼルスの自宅までの数千kmを車で向かおうとする。