ブックマーク / satoshi.blogs.com (16)

  • CTIA2006: IMSの本当の狙い

    CTIA 2006 に来ているのだが、「インターネット」、「パソコン」、「通信」、「家電」、「ゲーム」という複数の業界をまたがって仕事をしていると、色々と興味深いことが見えてくる。 もっとも面白いのが、一つの業界だけ見ている限りそれなりに納得できるのだが、複数の業界を見ると「ものすごく矛盾してるじゃん!」みたいなことが平気で起こってしまう点である。 当初は私も、それを単なる「お互いの業界の勉強不足」と解釈していたのだが、最近は結構意図的な部分もあるのではないか、という見方を持ちはじめた。特に、それぞれの業界が持つ「絶対に譲れない部分」がオーバーラップし始めた時に、それが顕著になる。 典型的な例が、日の衛星放送のデータ配信に使われているマークアップ言語 BML (Broadcast Markup Lanugage)。家電業界が、パソコン業界の進出を阻むためにあえてHTMLとは異なるものにし

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    zoffy 2006/04/07
    「NGN][FMC]融合の境目。
  • Life is beautiful: ソフトウェアの仕様書は料理のレシピに似ている

    先日、経済産業省向けの仕事をしている知り合いと事をしたのだが、彼によると経済産業省の今の悩みは、「IT産業の階層化の弊害によっておこる下流のプログラマーの収入の低下」だそうである。「プライムベンダー」と呼ばれる「上流コンサルタント」たちがインドや中国にも仕事を発注できることを理由に、激しく値切り始めたために、今やわずか一人月30万円というケースもあるという。 こんな話を聞くと当に悲しくなる。まず第一に「プログラムを書く」という仕事は簡単な仕事ではない。数学的な頭を持っていないとかなり辛いし、基礎がしっかりと出来ていないとろくなソフトウェアは作れない。物価の安いインドや中国なら許せるが、米国よりも生活費の高い日で一人月30万円とはあまりにも低すぎる。 「彼らは下流のエンジニアで、詳細仕様書に従った通りのプログラムを書くだけの簡単な仕事をしているから給料が安い」という説明を聞いたことがあ

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    zoffy 2006/03/20
    必読。
  • 「50%の完成度でサービスを出す」という言葉を誤解してはいけない

    はてなの近藤社長の、「50%完成度でサービスを出す」という指摘は、まさに「ソフトウェアはサービス」の時代を反映する、ものすごく意味のある言葉だが、万が一勘違いする人がいると困るので、自戒も含めて補足しておく。 ここで言う「50%の完成度」とは、「サービスとして『完成品』と呼ぶにはまだ機能が十分揃っていない」という意味の完成度を指し、決して「アーキテクチャーや不完全だったり、明らかなバグがあるのにサービスインしてかまわない」という意味ではないので注意が必要だ。 少し前に、私の会社で外部のエンジニアを使ってあるウェブ・サービスを作ったことがあるのだが、慣れていない人にプロジェクトのマネージメントをさせてしまったために(これは私のミス)、一応外見上は動いているものが出来てきたものの、スケーラビリティに明らかな問題があり、ユーザーの数が増えたときに破綻するようなものが出来てきてしまったのだ。 担当

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    zoffy 2006/01/08
    そうですね。ラクしたい連中はカン違いしがち。
  • Google が200ドルパソコンを Wall-Mart で販売!?

    時差ぼけで眠ずにネットサーフィンをしていたら見つけたのが LA Times の Industry Feeling Presense of the 800-Pound Google という記事。(ちなみに、「800ポンドの」は「巨大で目の前にあるものを何でも押しつぶす」ぐらいの意味を持つ形容詞で、今まで業界の人は主に Microsoft に冠していたのだが、ついに Google にも使われるようになったのが意味深い。) ちなみに、この記事には幾つか興味深い噂や予想が書かれているのに注目。 一つ目は、Google が独自OSを搭載した安価なインターネット・パソコンを、米国の小売王 Wall-mart を通じて200ドルぐらいで売ろうとしている、という話。今週ラスベガスで開かれる CES でLarry Page が基調講演をするのだが、そこで発表するのでは、との予想。 どうも信じがたい話だが、パ

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    zoffy 2006/01/05
    早いなあ。
  • StarOffice/OpenOfficeがMicrosoft Officeに勝てない理由

    このことは以前から書こうと思っていたのだが、誤解を招かずに説明するのが難しいので、しばらく棚にしまっておいた。しかし、今回「Blue Ocean Strategy」(日語訳:ブルーオーシャン戦略)を読み始めて、なかなか良い表現を見つけたので、それを利用して説明する。 詳しくは、このの第二章、「Analytical Tools and Frameworks(分析のためのツールとフレームワーク)」を読んでいただくのが一番良いが、あるマーケットを見たときに、既存の商品の「主要な要素(principal factors)」を抽出して、そこで真っ向から血みどろの戦いを挑むのが「red oceanの戦い」であり、逆にその要素から幾つかの項目を思い切って切り捨て、それとは別に新しい価値を生み出す要素を追加して、真っ向からの戦いを避けるのが「blue oceanの戦い」なのである。 この観点から St

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    zoffy 2005/12/24
    正しい理解とその事例。
  • ビル・ゲイツの家のトイレは流そうとすると「本当に流しますか?」と警告してくる

    今回のみずほ証券による株の誤注文事件は、1株を61万円で売るところを、オペレーターが誤って「61万株を1円で」と誤入力してしまったのが原因だが、その際に端末には市場価格との隔たりを示す警告が表示されたにもかかわらず、オペレーターが「(警告が)よく出るので慣れの中で結果的に無視してしまった」という点が注目に値する。 以前にも、「事故防止の難しさ」というエントリーで触れたことがあるが、「不必要な警告をしょっちゅう見ているとそれに慣れてしまい、当に対応が必要な時にも無視してしまう」というのは人間の性である。この手のミスをした人を一方的に非難したり、「これはヒューマン・エラーでした、今後はこのようなことを繰り返さないように注意します」と謝るのは簡単だが、それでは根的な事故防止はできない。 「不要な警告」と言えば、パソコンがその代表選手。ファイルを消去した時の「当に消去したいですか?」という警

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    zoffy 2005/12/15
    OS、FSのあり方。
  • Life is beautiful: Aクラスの人はAクラスの人を採用したがるが、Bクラスの人はCクラスの人を採用したがる

    連休のしめくくりは、DVD「The Incredibles」(日での題名 Mr.インクレディブル)の鑑賞。Pixar の映画は全て見たと思いこんでいたのだが、これだけを見ていなかったことに「スティーブ・ジョブズ・偶像復活」を読んでいて気が付いて以来、見たくて仕方がなかったのだ。 既に知っている人も多いかも知れないが、「The Incredibles」以前の Pixar の作品、「Toy Story」、「A Bug's Life」などは全て John Lasseter 自らが監督した作品。それを、あえて外部から Brad Bird を招き入れて作らせたのが 「The Incredibles」である。他の Pixar 作品と少し毛色が異なるのも納得できる。 「スティーブ・ジョブズ・偶像復活」を読んでいて、この映画を見たくなった理由は、Brad Bird をこの映画のために Pixar に招き

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    zoffy 2005/11/29
    将に将たる……だったっけ、西郷隆盛。
  • Life is beautiful: Web2.0時代のリミックス文化は「21世紀のルネッサンス」

    最近リミックス(Remix)という言葉を目にする機会が増えている。はてなダイアリーの辞書に、「楽曲制作で、完成された曲の録音素材をもとに、編集したり、新たに素材を加えたりして、別のアプローチからその曲を再構築すること。または再構築されたその曲のこと。」と書かれている通り(参照)、一般には曲にのみ適用される場合が多いようだ。 しかし、リミックスという概念を、音楽に限らず、画像、映像、文章、ソフトウェア、なども含めた人間の創作活動全てに適用してみると、色々と面白いことが見えてくる。 1)既存の曲に画像や字幕をリミックスしたFlashアート(「恋のマイアヒ」、「もすかう」など) 2)他人のブログエントリーやニュースの記事を引用しつつ自分の意見をリミックスするブログエントリー 3)複数のプログラマーがそれぞれの変更・改良をコミュニティに還元するという形のリミックスで進化するオープンソース・プロジェ

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    zoffy 2005/11/23
    “リミックス”というルネッサンス。
  • Life is beautiful: 図解、イノベーションのジレンマ

    私がマイクロソフトをやめるキッカケを作ったのが、「イノベーションのジレンマ」というだということは、以前にも書いた。IT業界でビジネスをしている限り、大きな会社にいようと、小さなベンチャー企業にいようと、このに書いてあることを日々意識しながら仕事をするかどうかは大きな違いを生むはずだ。 このブログでも何度も引用しながら、一度もちゃんと解説を書いたことがなかったことに気が付いたので、今日のエントリーは、このに書かれているコンセプトの解説。 そう思っていつもの様に書き始めたのだが、文字だけではとても伝えにくいコンセプトだ。しかし、図解と言えばパワポ、というのもありきたりすぎるので、会社の廊下にあるホワイトボードに手書きで描いた図を、携帯電話で撮影したものを使うことにした。通りがかった社員にも見てもらえるので、一石二鳥である。 上の図は、このに書かれたコンセプトを一般化したもの。ブルーのラ

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    zoffy 2005/11/21
    わかりやすー。使わせてもらいます。
  • 新しい Microsoft を引き継ぐのは Ray Ozzieか?

    「あれ、何か辺だな?」と思うことが幾つか重なり過ごしているうちに、あるとき突然ピタッと合わさったクロスワード・パズルのように「あ、なんだそうだったのか!」と思えることがある。昨日の夜、それを経験したので、今日のエントリーはその話。 最初の「あれ?」は、今年の5月にMicrosoft が Groove を買収したときに、Ray Ozzie をCTOに任命したこと(参照)。Groove を買収することは納得できるとしても、なぜ突然CTOなんだ、と違和感をおぼえていた。 次は9月の組織替え(参照)。Jim Allchin が引退したがっていることは3年ぐらい前から元Microsoft幹部の間では噂になっていたので驚きではなかったが、外から来たOzzie が一番将来性のあるサービスのリーダーシップを取ることになったのは、元Microsoftの私としては少し驚きであった。 そして、今回のBill G

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    zoffy 2005/11/21
    全く同感。半年前はMSウォッチャーって人に否定されたけどね。
  • マイクロソフトがついにオンライン版の Windows と Office を作ると発表

    社員の一人が、「マイクロソフトが遂にオンライン版のWindows と Office を発表」というセンセーショナルなタイトルの記事へのリンクを送ってくれた(参照)。 「発表って、もう出来ているのか!オンライン版のWinodwsってなんだ?」と記事を読んでみると、厳密には「そういうものを作ることにしました」というイニチアチブの発表に過ぎない。少しはデモがあるらしいが。うーむ。 さらに読み進めると、Windows Live はメッセンジャー、オンライン・メール・サービス(hotmailとは別のものを作るようだ)、ストレージ・サービスなどを組み合わせたサービスだそうだ。どこが新しいんだろう?YahooGoogle との戦いに気になったと宣言したいのだろうが、これを Windows Live と呼ぶのはかなり強引だ。MSN ブランドではもう戦えないととうとう観念したのだろうか。 Office

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    zoffy 2005/11/04
    やっぱしビジネスラインは分けないと。
  • Web2.0時代らしいエンジニアのクリエイティビティの引き出し方

    Foxnews の "Lerning From Google" という記事を読んだ。特に目新しいことは書いていないのだが、その冒頭に書いてある、 The top executives at Google recently admitted that they kind of let their employees invent and develop whatever they think is cool and the company has no problem putting it online to see what happens. 【意訳】Googleの重役たちは、エンジニア自身がカッコいいと思うものであれば、何であれ(誰にも了解を取らずに)作ってしまって良く、会社としてもそれをそのままサービスとして公開してしまってユーザーがどう反応するかを試してみる、というやり方が全然かまわ

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    zoffy 2005/11/04
    ロールモデルとしてのGoogle。簡潔でわかりやすいまとめ。
  • 「Software is service」の心構え

    社員向けの英語ブログの3番目のエントリーは、「Software is service: Why is it so hard for software engineers to fully internalize it?」というタイトル。私の会社には、MicrosoftApple、PalmなどでOSとかIDEなどの開発経験のある優秀なエンジニアが集まっているのだが、伝統的なソフトウェア作りでの成功経験があるからこそなかなか理解してもらえないのが、「Software is Service」の心構えだ。今回のエントリーは、そんな彼らのためのメッセージ。 少し前までのソフトウェア作りのプロセスは、(1)マーケットやテクノロジーのことが分かっている賢い人たちを集め、(2)彼らに作るべきプロダクトをデザインさせ、(3)必要な人員を集めて作り込み、(4)ある程度できたところでベータ版としてリリースし、

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    zoffy 2005/11/03
    それゆえの「ベータ」か、と。卓見。
  • Life is beautiful: Ajaxの本質、「非同期メッセージ型ウェブ・アプリケーション」のススメ

    最近、「これからのウェブ・アプリケーションはAjaxだ」という声を良く聞く。ソフトウェアを生業としているエンジニアとしては、この手の「流行もの(hype)」に触れた時には、表面的なものに踊らされずに、その質を自分なりにしっかりと捕らえて消化・吸収して自分のものにしなければいけない。今までも、「オブジェクト指向」、「マルチ・ティアー・アーキテクチャー」、などの言葉が一人歩きするたびに、「これからは○○だ」とか「○○の時代は終わった」などと、過激なことを言って読者の目を引こうとだけするマスコミや企業のマーケティング戦略に数多くの人が踊らされてきた。 そんなノイズだらけのメッセージに混乱させられた結果、「Cではオブジェクト指向のプログラミングは出来ない」と信じているエンジニアがいまだに沢山いることは全く嘆かわしいことだ。「オブジェクト指向のプログラミング」は、設計姿勢・プログラミングスタイルに

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    zoffy 2005/10/06
    あぁなんてわかりやすいんだろう。
  • Life is beautiful: 任天堂の基調講演を見て感じたこと

    久しぶりにビデオを見て感動してしまった。とは言っても、「スローダンス」の最終回のことではなく、東京ゲームショウでの任天堂の岩田氏による基調講演のことである。 昨日の私のエントリーに対していただいたトラックバックのおかげで存在を知った基調講演のビデオであるが、「ゲーム業界に働く人は必見」の内容である。岩田氏の一言一言を丁寧に噛み締めて見て欲しい。 もちろん、任天堂による講演なので、任天堂のゲーム機のプロモーションであることには変わらないのだが、重要なのはその根底に流れる、性能や規模ばかり追い求める今のゲーム業界全体に対する警告と、ユーザー層を増やそう、ユーザーに新鮮な驚きを与えようという(今のゲーム業界が失いつつある)基に戻った姿勢である。 以前のエントリーにて、「米国のMBAたちがビジネスで勝つためにエンジニアに作らせたXbox 360」と、「日エンジニアエンジニアのために作ったP

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    zoffy 2005/10/06
    任天堂のモノにも“魂”あるね。
  • Life is beautiful : ソウル(魂)のあるもの作り

    ソフトウェアエンジニアとしてのキャリアの大半をマイクロソフトで過ごした私であるが、一度だけ「アップルの文化」を肌で経験したことがある。アップル・ニュートンのチーフアーキテクトとして知られるスティーブ・キャップス(参照)としばらく一緒に働いた時のことだ。彼からは当に色々なことを学んだ。直感的なユーザーインターフェイスの大切さだとか、常に新しいものを作り出そうとする姿勢だとか、私の考え方に最も大きな影響を与えたトップ10人の一人である。 そのスティーブとたまたま「マイクロソフトとアップルのどこが違うか」という話題になった時に、彼が言った言葉が今でも心に残っている。 「マイクロソフトのプロダクツにはソウル(魂)が無い」 この言葉には当にまいってしまった。 私がマイクロソフトでOSの開発に関わっていた90年代の前半は、やはりアップルが最大のライバルで、いかにして相手よりも良いものを先に世の中に

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    zoffy 2005/10/06
    あぁそうか。思いが詰まってるからステキなんだね。
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