ものごころがついた時分から家に鶏がおり、私自身も小学生の頃に父に頼んで飼い始め、新品種を作ろうなどとしていたことは今でもよく覚えています。しかし、成長するにつれ、しばらく鶏から離れていました。 そんな私が、再び鶏に興味をもちだしたのは、1988年から1年半ほどイギリスで生活していたときのことです。イギリスの中部・ウースターシャーに、鶏、アヒル、ガチョウなどの家禽類の保存を専門にしているトラストを見つけ、しっかりと系統保存された種々の鶏を見る機会に恵まれたのです。日本でも、鶏は愛玩動物として古くから重宝されていましたが、外来品種の系統保存ということはあまりなされていなかったようです。そこで、イギリスで保存されている鶏を日本に紹介してはどうかと思い、写真を撮るようになりました。 いろいろな系統の鶏を見ていると、疑問が浮かんできます。いったい、多様な姿・形をした鶏は、お互いにどのような類縁関係に