(2013年6月28日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 証券会社は今、アジアの新興国が1997年当時よりはるかに健全な状態にあり、米連邦準備理事会(FRB)の金融緩和政策の打ち切りに耐えられるということを示す図表をせっせと印刷している。1997年というのは、7月2日のタイバーツ切り下げによって、アジアの金融危機が本格的に始まった年だ。 彼らのお気に入りの図表は、16年前に無力だった国々が、今は短期債務の2倍の外貨準備を持っていることを示している。 アジア危機当時より外貨準備は増えたけれど・・・ いざという時の蓄えがこれだけ潤沢にあるため、インドネシア、マレーシア、フィリピン、韓国、タイといった国々は(そして恐らく不運なインドでさえ)、かつてほど脆弱ではない。少なくとも表面的には、そうだ。だが、この地域は本当にそれほど幸運なのだろうか? 予想されるFRBの金融引き締めと中国の成長減速が組み