校長や教頭になったものの管理職でいることに疲れ、自ら教諭などへの降格を選ぶ「希望降任」が増えている。文部科学省の調査では昨年度、全国の公立小中高、特別支援学校で計223人と過去最多を更新。2006年度(83人)から3年で2.7倍に増えた。 内訳は校長から9人▽教頭・副校長から90人▽主幹教諭から121人など。理由は健康上の問題が48%▽職務上の問題26%▽家庭の事情25%。 最も降任が多い「主幹教諭」は学校教育法の改正で08年度に新設されたポスト。教壇に立ちつつ校長や教頭らを補佐し、教諭に職務命令を出せる職だ。中間管理職として校長らと教員らの板挟みとなり、ストレスが多いと指摘される。06年度には今の主幹教諭に当たる中間管理職の希望降任は12人しかいなかったが、3年で10倍に増えた。 ◇ 東京都内の小学校に勤める40代男性教員は「幹部候補生になって」と校長に励まされ、主幹教