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ブックマーク / magazine-k.jp (54)

  • 北海道の読書環境を支えるためのネットワーク、「ぶっくらぼ」スタート

    幸福から遠い北海道で 2017年の1月末のこと。北海道の函館市について「魅力度が第1位」と「幸福度が最下位」という正反対の結果が相次いで公表され、全国ニュースでも取り上げられた。魅力度は、民間コンサルタント会社が調査。全国の主要な1000市区町村を対象にインターネット上で「観光に行きたいか」「特産品を買いたいか」など77項目を質問し、3万人からの回答を点数化したもので、函館市がトップとなった。ほかにも札幌市や小樽市、富良野市と、トップ10に道内から4自治体がランクインしている。 一方、民間シンクタンクが人口20万人以上の中核市のうち一部を除く42市で、人口増加率や財政の健全度などの基指標に加え、健康・仕事・生活・文化教育の5分野で、全39項目を調査。「幸福度」として集計分析したところ、函館市が最下位となった。さらに悲しむべきことに同市は「健康」分野の評価がとりわけ低く、自殺者数・生活保

    北海道の読書環境を支えるためのネットワーク、「ぶっくらぼ」スタート
    Ariyosi
    Ariyosi 2017/03/22
    “例えば現在、書店も図書館もないまちで、小学校の図書委員や担当教諭が、よく分からないまま学校図書館図書を選定する、というケースが少なくない。”まじか
  • 都市と土着〜「ローカルメディアで〈地域〉を変える」に参加して

    「都会的なもの」と「土着的なもの」の軋轢を、探偵小説の形で書けないだろうかと、あれこれ考えている。 土地に根付いて生きる、というのがどういうことか、僕にはよく判らない。悪い意味での都会人(先祖代々の継承は何もなく、個人主義者なのに洗練されていない)である僕には、故郷と呼べる土地はないし、子供の頃の思い出のつまった土地さえ、実際そこに住まったのは十数年ほどで、現在そこに我が一族の家はない。土着という感覚が、自分の中にない。 「あそこには、何もない」 だが平成になろうが二十一世紀になろうが、土地に根の生えた人間はいるし、その土地からどんなに離れても根を断ち切らない、絶ち切れない、絶ち切るつもりのない人間は少なくない。少なくないどころか、そういう人間の方が僕のような根なし草より、はるかに多いのである。土着というものが理解できなければ、人間は理解できない。土着が肌で感じられないのは僕の小説家として

    都市と土着〜「ローカルメディアで〈地域〉を変える」に参加して
    Ariyosi
    Ariyosi 2016/08/09
    “自分の里については、どんなに罵倒しても構わないという不文律が、土着的な人にはあるらしいのである”/「いつかは帰るだろう」
  • ローカルメディアで〈地域〉を変える【第2回】を開講します。

    不特定多数のマスマーケットに向けた中央発信型のメディアが機能しなくなりつつある一方で、地域やコミュニティに根ざした”ローカルメディア”が各 地で活況を呈しています。こうしたローカルメディアはたんにコンテンツが魅力的であるだけでなく、その存在が新たな人の交流や、新しい地域ビジネスを生み つつあります。 「マガジン航」ではこうした動きに積極的にかかわる人を支援・育成するため、連続セミナー「ローカルメディアで〈地域〉を変える」を2016年7月より全3回の予定で開催します。 ローカルメディアで〈地域〉を変える(全3回) 《セミナーのポイント》 ・ローカルメディアが「問題解決のツール」であることを知る。 ・メディアをつくることで、コミュニティのアイデンティティを強化する。 ・地域文化を醸成し、東京中心の文化のあり方を相対化する。 ・成功例から得られる教訓・方法論を共有し、「教材化」する。 《セミ

    ローカルメディアで〈地域〉を変える【第2回】を開講します。
    Ariyosi
    Ariyosi 2016/08/09
  • ローカルメディアで〈地域〉を変える〜「マガジン航」主催のメディア塾を開講します

    不特定多数のマスマーケットに向けた中央発信型のメディアが機能しなくなりつつある一方で、地域やコミュニティに根ざした”ローカルメディア”が各地で活況を呈しています。こうしたローカルメディアはたんにコンテンツが魅力的であるだけでなく、その存在が新たな人の交流や、新しい地域ビジネスを生みつつあります。 「マガジン航」ではこうした動きに積極的にかかわる人を支援・育成するため、連続セミナー「ローカルメディアで〈地域〉を変える」を7月より全3回の予定で開催いたします。 ローカルメディアで〈地域〉を変える(全3回) 《セミナーのポイント》 ・ローカルメディアが「問題解決のツール」であることを知る。 ・メディアをつくることで、コミュニティのアイデンティティを強化する。 ・地域文化を醸成し、東京中心の文化のあり方を相対化する。 ・成功例から得られる教訓・方法論を共有し、「教材化」する。 《セミナーに参加

    ローカルメディアで〈地域〉を変える〜「マガジン航」主催のメディア塾を開講します
  • 「無書店自治体を走る本屋さん」は、なぜ走る?

    の砂漠・北海道で社会実験 北海道では1998年を境に書店の数が減少の一途を辿り、現在、179市町村のうち約50の自治体が「無書店自治体(ゼロ書店自治体)」だ。市町村総数における「無書店自治体が占める比率」をみると、全国ワースト6位だが、北海道州と比べると広大な面積の自治体が多く、隣町に屋があったとしても車で1時間とか、峠越えとかが珍しくない。路面の積雪・凍結期ともなれば、いっそう移動がキツく、「の入手の困難さ」で計れば、おそらく全国ワースト1位だろう。 そうであっても公共図書館などで「まちのの保有量」が補完されていれば、まだ良いのだが、公共図書館設置率で全国ワースト3位、学校図書館の整備(新刊購入予算の措置率)で同ワースト2位となれば「の砂漠・北海道」という呼称もあながち誇張でなくなる。 「活字離れ」でもなく、「あらかたアマゾンに取って替わられた」わけでもなく、「電子書籍が市

    「無書店自治体を走る本屋さん」は、なぜ走る?
  • 選書専門店「双子のライオン堂」の野望

    作家の棚を覗ける屋 双子のライオン堂は選書専門店である。そう名乗ると、何が専門ですかと聞き返されることが多い。なので「作家の棚を覗ける屋です」と付け加える。すると、やっとお店の趣旨が少し伝わる。 現在の場所は、東京赤坂にある古いマンションの1階だ。5坪弱のスペースに約2000冊のが並んでいる。新刊が1600冊、残りが古書や同人誌、ミニコミ誌。新刊か古書かという区別には、とくにこだわりはない。こだわりたいのは、よいかどうかという点のみ。そこで仕入れに、信頼できる方々による「選書」という基準を導入した。 高校時代から、「双子のライオン堂」の名でネット古書店を10年ほどやっていた。その後、2013年5月に東京の白山に実店舗を開いた。 屋を実店舗として開業するにあたり、自分なりに「よい」とは何だろうかと考えた結果が「選書」だった。大学時代に、信頼する先生に進められたは面白かった。

    選書専門店「双子のライオン堂」の野望
  • ニューヨーク公共図書館の英断

    ニューヨーク公共図書館のデジタルコレクションに収められている67万点を超えるデジタル画像のうち、パブリック・ドメイン(著作権保護期間切れ)である18万点の高解像度データが、ウェブ経由で簡単にダウンロード&再利用できるようになりました。そのことを伝える今年1月5日付の同図書館のブログ記事には、こうあります。 Today we are proud to announce that out-of-copyright materials in NYPL Digital Collections are now available as high-resolution downloads. No permission required, no hoops to jump through: just go forth and reuse! ニューヨーク公共図書館では以前より、コレクションの低解像度データ

    ニューヨーク公共図書館の英断
  • 電子書籍時代の文学賞:星新一賞顛末記

    昨年、星新一賞という短編SFを対象とした文学賞が創設された。私は「KIT (Kid Is Toy)」という作品を応募し、入選したが、作品は公開されることなく、結局は自分でKindle Direct Publishingを使って出版をすることにした。 これはなかなか嬉し悲しい体験だった。嬉しいというのはもちろん、私の大好きな作家の一人である星新一の名を冠した賞を受賞したということ。グランプリ、準グランプリ、優秀賞といったより上位の賞もあったが、それでもこれまで長く小説を書いてきてはじめて獲得した賞だったので、喜びはひとしおだった。 入選はしたけれど 執筆中から、作品の出来栄えには満足していた。学生時代は同人誌などに精を出した私も、就職して結婚して子供が生まれ、なかなか昔のように小説を書く時間もない……というありがちな経緯を辿っていた。そこで与えられた「上限一万字の短編SF」という星新一賞の手

    電子書籍時代の文学賞:星新一賞顛末記
  • Library of the Year 2013が投げかけるヒント

    2013年10月29日、伊那市立伊那図書館がLibrary of the Year 2013に選出された。 「伊那谷の屋根のない博物館の屋根のある広場」というテーマを立て、歴史や自然はもちろん、社会教育の蓄積豊かな伊那地区との街として名高い高遠地区に存在する地域知の創造と発信に、住民とともに取り組む活動が評価された。 審査員としてその選出にくわわった当事者として、Library of the Yearの意味と今年の評価をふり返ることにしよう。 図書館だけでなく、「図書館的」な活動が対象 Library of the Yearは、図書館的な活動をしている機関や団体、活動のなかから、今後の公共図書館のあり方を示唆する先進的な取り組みを表彰するものだ。NPO知的資源イニシアティブ(IRI)によって「良い図書館を良いと言う」をキャッチフレーズに2006年からはじめられ、毎年10月にパシフィコ横浜

    Ariyosi
    Ariyosi 2013/11/25
    “審査員評のなかで秋田県立図書館の山崎博樹氏が「真似ることができるものであること」を自らの審査基準として話された。 「図書館にはライバルがいない。だから、よい取り組みはどんどん真似した方がいい。」”
  • 図書館の知を共有するために

    図書館とはなんだろうか。 もともと図書館員である私の中には、つねにこの問いがある。読書をするための場所か。読書をするためのを提供するところか。との出会いを演出する場所か。それらは間違いではない。しかし、来、図書館が提供すべきサービスはそれだけではない。 を「読む」だけではなく、「使う」のを支援すること。から利用者が必要な情報を得られるようにすること。利用者にとって、に限らず、必要な情報にアクセスするための「道しるべ」となること。さらに、そうした目的のために情報を蓄積し、整理し、使いやすく準備し、提供すること。そのすべてが図書館の役割である。これらを実現し、よりよくサービスを行うために、日々、図書館は努力しているのである。 新しいサービスを打ち出すこともそうだし、これまでのサービスをちょっとした工夫で改善することもそうである。ダイナミックに変わることもあれば、少しずつ地道に改善さ

    図書館の知を共有するために
  • 児童ポルノ法改正の何が問題なのか

    「児童ポルノ法の改正案が出るって当ですか?」 エロ漫画電子書籍の編集者から、こんな電話をもらったのは今年の3月だった。日経済新聞(3月10日付)が、自民・公明両党が、「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」(児童買春・児童ポルノ処罰法)の改正案を提出するために、調整に入った、と報じたからだ。(日経新聞の記事) 私はその記事を見逃していた。多少は話題となったものの、ネットでもほとんど話題になっていなかった。また他のメディアも、この動きについてその後も報じなかった。そのため、まさかその数ヶ月後に「児童買春・児童ポルノ処罰法」の改正案が提出されるとは思ってもみなかった。 結局、第183通常国会は、衆参のねじれによって、参議院で安倍晋三総理への問責決議が可決されたために、6月26日に閉会した。同時に、自民、公明、維新の3党の議員から提出されていた「児童買春・児童

  • 『はだしのゲン』閉架問題が問いかけること

    終戦記念日を迎えてすぐ、反戦マンガとして知られる『はだしのゲン』の全巻が島根県松江市の小中学校の学校図書館で、昨年12月以来閉架扱いになっていたというニュースが伝えられた。昨年、作者の中沢啓治氏は死去しているが、平和教育の教科書的存在でもあった同書の学校図書館での扱いを巡って、議論が巻き起こっている。 封印された「はだしのゲン」 既報のとおり、一部の「市民」が、『はだしのゲン』は「歴史認識に問題あり」として、同書を学校図書館から撤去するよう、陳情を繰り返していた。いったんは松江市議会でこの陳情は否決されたが、その後、市の教育委員会が「内容をあらためて確認」した結果、「過激なシーン」の存在を問題視して、松江市内の小中学校の学校図書館において全巻を閉架処置としたものだ。 閉架に収められている書目が検索でき、必要に応じリクエストできる公共図書館と異なり、今回のような学校図書館での閉架処置となると

    『はだしのゲン』閉架問題が問いかけること
  • 無料貸本屋でどこがわるい?

    PR誌『みすず』に連載中から愛読していた宮田昇さんの文章が『図書館に通う』というにまとまった。「当世『公立無料貸屋』事情」というサブタイトルがついている。 著者は私のちょうど十歳上。戦後まもなく就職した早川書房からタトル商会に移り、米軍占領下にはじまる混乱した著作権問題に素手でとりくみつづけた方である。そのあたりのことは私もすでに『翻訳権の戦後史』や『戦後「翻訳」風雲録』などの著書で知っていた。その出版界の大先達が、いまや私同様、ひとりの退職老人として公立図書館のヘビーユーザーと化していたとはね。 ほどなく消えてゆく身で、手持ちのをこれ以上ふやしたくない。経済的な事情もまったくないわけではないらしい。退職老人の後輩としては、そうした著者のつぶやきの一つひとつが身にしみる。 仕事をやめた宮田さんは、暇にまかせて、じぶんの街の図書館で高村薫や宮部みゆきや桐野夏生の作品をまとめて読み、これ

    無料貸本屋でどこがわるい?
  • くすみ書房閉店の危機とこれからの「町の本屋」

    地下鉄東西線の大谷地駅を降りると幹線道路沿いに大型電気店とパチンコ店、ショッピングモールが見える。どこにでもある何の変哲もない郊外だ。強いて言えば6月末でも夕方になると肌寒い点が札幌らしさかもしれない。そのショッピングモールの一角に次々と斬新で画期的な企画で成功を収め、メディアを通じて全国からも注目を集める「町の屋さん」、くすみ書房は店をかまえている。 地域とのことを考え続けるくすみ書房の経営者、久住邦晴氏(以下久住氏)は、柔和な表情で筆者を出迎えてくれた。 戦後間もない1946年、札幌の中心部から離れた琴似の商店街でくすみ書房は開店した。どこにでもあるような町の屋さん、つまり地域に根づいた書店であった。地元の学校の教科書も取り扱った。順調に営業していたくすみ書房だったが、それまでその終着駅だった地下鉄東西線が琴似から延長された。1999年だった。売上が激減した。 しかし、それは何も

  • まちとしょテラソで未来の図書館を考えてみた

    エントランスを入ると白い棚が整然と立ち並んでいる。それほど広くはないが、天井の高さが開放的で清潔感のある空間だ。入ってすぐのカウンターにいた女性スタッフが気持ちのよいトーンで応対してくれた。何でも「まちじゅう図書館」というプロジェクトをはじめたらしい。町の酒蔵や銀行、カフェなんかにが置かれているのだとか。 興味深いけれども、まずは館内、館内。といっても10分もあれば見て回れるぐらいの広さだけど…。なるほどiMacが並ぶブラウジングコーナーに、妖怪や地元の絵作家の選書棚、カーペットが敷かれたキッズスペース、やグッズの売り場、あそこは飲ができるテーブル。へぇ、館内で飲んだりべたりしていいんだ。 あれ?話し声が聞こえるし、子どもたちがはしゃいでるな。ふつうなら注意されるはずなんだけど…。まぁいいか。そういえば、館内にうっすらとヒーリングミュージックが流れてるな—— 小布施町立図書館

  • 第6回 マンガの「館」を訪ねる[前編]

    新宿から電車で西へ1時間あまり。電車を降り、駅の外に出て、歩き始めると周囲は次第に郊外の光景となっていった。高い建物はなくなり、そのかわりちらほら紅葉が混じる林と、うねうねカーブする渓流が現れる。橋を渡り、沿道に杉林が広がる坂道をひとしきり上ったあと、坂の途中で右に折れ、少し下る。するとこぢんまりとした集落が見えてきた。 集落の一角には目的地の建物があった。二階建ての全面が薄い水色の建物は廃校になった田舎の小学校の趣きで、思いのほか小さかった。 とても辺鄙なところにある「館」 訪問前に確認したこの建物の公式ホームページには次のように書かれていた。 1997年3月、少女まんがすべての永久保存を目指し、 東京都西多摩郡日の出町の地に産声を上げた、少女まんがの専門図書館(の赤ちゃん)です。 通称は“女ま館”といいます。 古いけれども広~い一軒家を借り受け、ともかく、日々打ち捨てられていく数多くの

  • ロービジョンにもっと本を!

    Windowsに標準搭載されている「拡大鏡」で色を反転させたときの「マガジン航」のロゴ。ロービジョンの人の中には反転しているほうが読みやすい人もいる。 「視覚障害者=全盲」ではない ロービジョンとは、「メガネやコンタクトレンズで矯正しても十分な視力が得られず、生活や学習、仕事で不便を感じる状態」を指す言葉です。視覚障害の1種です。「視覚障害者=全盲、つまりまったく目が見えない人」というのは大きな誤解です。 実は、日にはロービジョンの人がたくさんいます。「平成18年身体障害児・者実態調査(厚生労働省)」によると、視覚障害者31万人のうち、6割強にあたるおよそ19万人がロービジョンとされています(障害等級のうち全盲を表す1級以外の人の数を合計したものです。1級でロービジョンの方もいますので、一番少なく見積もって19万人ということになります)。[出典:「平成18年身体障害児・者実態調査」(厚生

  • 図書館のための電子書籍ビジネスモデル

    アメリカ電子書籍が定着し始め売上げも伸びているが、いまだに大きな問題となっているのが、図書館での電子書籍の貸し出しだ。電子書籍は何年経っても劣化せず、基的に1冊のデータでどこからでも何人でもアクセス可能なものなので、伝統的な紙のの貸し出しとどう差別化を計っていくかので図書館側と出版社側のせめぎ合いというか、模索がおこなわれている。 この8月にアメリカ図書館協会(ALA)のデジタル・コンテント&ライブラリーズ・ワーキンググループから提言の形で、図書館と出版の電子書籍における条件を探った複数の電子書籍ビジネス・モデルが発表されたので、今回はそのモデルの紹介をしてみたい。 ※この記事の内容に、アメリカ図書館協会(ALA)のディレクター、キャリー・ラッセル氏へのインタビューをくわえたロングバージョンは、ブックジャム・ブックス編集部編の電子書籍、『ニューヨークの夜と文学ギャングたち』(BinB

  • TEDは電子書籍でもトレンドセッターになるか

    4月にNHKのEテレで「スーパープレゼンテーション」が始まったこともあり、今や日でも広い認知を得つつあるTEDカンファレンスですが、今回はそのTEDによるTED Booksという電子書籍サービスを取り上げます。 その前にTEDについての基的な解説をしておきます。TEDカンファレンスが始まったのは1984年と意外に古く、元々は著名な建築家、グラフィックデザイナーのリチャード・ソール・ワーマンが始めた、自身の人脈中心の文化会議の色彩が強かったようです。 TEDの方向性が変わるのは、コンピュータ雑誌のビジネスで財を成したクリス・アンダーソン(未だに両者を混同する人がいますが、『ロングテール』や『フリー』の著書で知られるWired編集長のクリス・アンダーソンは同名異人です)が設立した非営利財団にTEDの権利が渡ってからです。 TEDカンファレンス家は、参加者から高額な年会費を徴収し(現在は6

  • 大手出版5社はEブック談合してたのか?

    先々週、米司法省(DoJ)がアメリカの大手出版社5社とアップルに対し、電子書籍の値段について談合し、Eブックの値段を吊り上げたことが独禁法に違反するとして提訴し、うち3社が和解に応じた、というニュース。翻訳記事も含めてあちこちで伝えられている。 Wired | TechCrunch | Computer World | AFP BB ニュース | MSN産経ニュース | マーケットハックの広瀬さん | eBook User この訴訟について言っておきたいのは次の3点。 1)エージェンシー・モデルそのものが違法とされたのではない。 2)和解に応じるのは非を認めたことにはならない。 3)この訴訟で唯一得をしている企業はどこなのかを考えると、この訴訟の真の意味が見えてくる。 日だとどうしても知名度の高いアップル社が被告に名を連ねているし、それでなくともアップルは、他のIT企業とよく新技術の特許

    大手出版5社はEブック談合してたのか?