ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/reizei (164)

  • オバマ大統領の広島訪問が、直前まで発表できない理由

    今週、訪問先のドイツの貿易フェアでバーチャルリアリティを体験するオバマ Kevin Lamarque-REUTERS ジョン・ケリー米国務長官は今月11日、G7外相会議のために訪れた広島で、原爆死没者慰霊碑に献花し、また原爆資料館や原爆ドームを見学しました。これは明らかに、オバマ大統領が広島を訪問することを前提にした「アドバルーン」であり、アメリカの世論の反応を見るのが目的であったと推察されます。 その証拠に、このケリー長官の広島訪問の2週間前、先月30日には、オバマ大統領自身がワシントン・ポストに寄稿して、2009年に「プラハ演説」で明らかにした「核廃絶への思い」を語っています。 「人類は核とは共存できない。短期的には核不拡散に注力するしかないが、長期的には核廃絶を目指す」という内容です。 ケリー長官の行動は、このオバマの寄稿に呼応するものだと言って良いと思います。ですが、ケリー長官の広

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    Baatarism 2016/04/26
  • どうして被災県知事が情報の司令塔になれないのか?

    地震では、余震が続く中で被災者の避難をどうするか、物資の調達をどうするかなど、日々、危機管理が続いています。危機管理の中で、最も重要なのが情報です。情報の管理といっても、別に情報を隠せとか操作しろというのではありません。被災県民に対しても、全国に対しても必要な情報が的確に流れることは重要ですし、それに加えて、顔の見える個人が肉声で情報を整理して発信することができれば、心理的な安心感を与えることもできるはずです。 今回の危機管理を見ていますと、こうした人的なリーダーシップとコミュニケーションという問題がとても気になります。2011年の東日大震災でも同様の感想を持ったのですが、例えばですが、県知事が行う定例会見を情報集約とメッセージ発信の場にすることはできないのでしょうか? これはアメリカの例で、しかも天災ではなく人災ですが、2001年に911のテロが起きた際には、当時のジュリアーニ(ニ

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    Baatarism 2016/04/19
  • テレビ報道の自由と中立性はどう確保したらいいのか?

    新聞や書籍に特段の「中立性」は求められません。そんなことを要求したら言論弾圧になってしまいます。ネットの場合はもっと自由で、物理的に遮断しない限り情報は限りなく拡散します。 一方で電波媒体、とりわけテレビに関しては「中立性が要求され」ます。これは、日の電波行政が「原則禁止である高出力電波の発信を免許、つまり『免じて許す』という国家の判断」に依拠しているからかもしれません。大昔の「逓信省」以来の統制システムというわけです。 ですが、この「電波については一定の規制をする」というのは、必ずしも日や、一部の独裁国ばかりではなく、世界共通の考え方でもあるようです。例えば、電波、特にテレビの持つ影響力は非常に大きいので、クーデターや革命を狙う軍事集団は、そのターゲットとして放送局を狙うわけですし、これに対して既存の秩序を守ろうとする側も、放送局に籠城して国際社会にSOSを訴えたりします。 そうした

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    Baatarism 2016/04/18
  • 「ケリー広島献花」を受け止められなかったアメリカ

    ケリー国務長官はG7外相会合の他の参加メンバーと共に原爆死没者慰霊碑に献花した Jonathan Ernst-REUTERS 今週11日、G7外相会議で広島を訪れたアメリカのケリー国務長官は、G7外相の一員として広島の原爆死没者慰霊碑に献花しました。また前後して、原爆資料館も見学しています。しかしこのニュース、アメリカの各メディアから基的にスルーされました。 日米の時差を考えても、アメリカの11日朝のニュースや朝刊には間に合わせようと思えばできたはずです。しかし朝の時点での扱いはほぼゼロでした。その代わり、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストなどは日中になって電子版で論評を出しました。 テレビに関して言えば、報道は極めて限られています。CNNが短く編集したニュースをウェブに出しており、この映像は午後から夕方のニュースで放送した可能性はありますが、夕方以降の7時台、8時台のニュースで

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    Baatarism 2016/04/13
  • 「パナマ文書」問題がアメリカでは大騒ぎにならない理由

    経済破綻で苦汁をなめたアイスランドでは首相の辞任を求める声が高まっている Stigtryggur Johannsson-REUTERS パナマの法律事務所モサック・フォンセカが作成した、膨大な機密文書の暴露、いわゆる「パナマ文書」問題では、アイスランドのグンラウグソン首相の辞任を求める声が高まっています。また、イギリスのキャメロン首相については、亡くなった父親がリストに含まれているという暴露があり、その他にもウクライナのポロシェンコ大統領や、サウジのサルマン国王などの名前も挙がっています。 また、中国の習近平主席の親族の名前や、ロシアのプーチン大統領の友人の名前も出ているそうです。またサッカーのスター選手である、アルゼンチンのリオネル・メッシ選手(FCバルセロナ)については親族の名前が出ているそうですし、そのサッカーに関してはFIFA(国際サッカー連盟)のスキャンダルに関係した暴露もあって

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    Baatarism 2016/04/08
    そもそも租税回避が批判されない風土があるそうです。ただしサンダースは激しく批判してます。
  • シリアから電撃撤退したプーチンの意図はどこに?

    シリア領内の空軍基地から国に向けて帰還するロシア空軍機 Russian Ministry of Defence-REUTERS 今月14日、ロシアのプーチン大統領はシリア駐留部隊の「主要な部分」について、翌日から撤退を開始すると宣言しました。しかも、政府の会議にテレビカメラを入れさせ、「軍は目的を果たしたので、シリア・アラブ共和国からの撤退を明日から開始せよ」と述べるシーンの映像を世界中に配信させたのです。 ロシアは、シリアのアサド政権を支持する姿勢を明確にしたまま、昨年9月にシリア領内での軍事作戦を開始しました。ミサイルと航空機による空爆は効果絶大で、内戦が続く中で苦戦していたシリア政府軍は息を吹き返しています。この「空爆開始」も電撃的でしたが、その時は「アサド体制支援」という意図は明白であり、その点でのサプライズはありませんでした。 ですが、今回は国際社会にはサプライズが走っています

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    Baatarism 2016/03/18
  • ますます高まる共和党大会「トランプ降ろし」の可能性

    7月の共和党大会で「トランプ降ろし」が現実となる可能性が(写真は前回2012年の党大会) Mike Segar-REUTERS 共和党内でいま議論されているのは、トランプ候補のトップ独走を阻止する見通しが立たない中で、7月にオハイオ州クリーブランドで開かれる共和党大会の場で、トランプの獲得代議員数が「過半数に満たない」状況になったら、どうなるかということです。 まず原則はどうなっているかというと、基的には、各州から送られてきた代議員というのは、各州の予備選・党員集会の結果を代表しているだけに過ぎません。州によって「州憲法」に規定されていたり、あるいは「州の公選法」、あるいは「州共和党の内規」に規定されていたり、その「縛りの根拠」はマチマチですが、とにかく代議員は勝手な投票はできません。この点に関しては、大統領選の選の選挙人団(エレクトラル・カレッジ)に似ています。 ところが、一回目の投

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    Baatarism 2016/03/16
  • なぜ日本には「左派勢力の旗手」が出現しないのか?

    今週のアイオワ党員集会では、自称「民主社会主義者」のサンダースがヒラリーに肉薄した Rick Wilking-REUTERS 各州の予備選が始まったアメリカの大統領選では、民主党のバーニー・サンダース候補に若者の支持が集まっています。今月1日のアイオワ党員集会では、盤石と言われたヒラリー・クリントン陣営に1%未満の差まで詰め寄る一方で、今月9日に予定されているニューハンプシャーの予備選では自身の選挙区バーモントの隣ということもあって、大差での1位が見込まれています。 このサンダースですが、60年代から「反戦・反格差」を主張として掲げており、自分は「民主的な社会主義者」という立場を一貫して通しています。さらに大統領選で「政治による革命を目指す」としています。政策としては「空前の大増税を行って富裕層の富を吐き出させ」、「スウェーデンや日のような政府一元化の健康保険制度」を導入、さらには「公立

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    Baatarism 2016/02/09
  • 日本の経済政策は、なぜ右派と左派でねじれているのか?

    では保守派がリベラルな経済政策を、左派が保守的な経済政策を志向する「ねじれ」がある Thomas Peter-REUTERS 前回のエントリ「なぜ日には『左派勢力の旗手』が出現しないのか?」には多くの反響をいただきました。その中であらためて考えさせられたのは、日では「右派がリベラルな経済政策」を取り、「左派が保守的な経済政策」を取っているという「経済政策のねじれ」です。 現在進行中のアベノミクスがいい例です。自国通貨の価値を毀損してまで流動性を供給するとか、公共投資を増やしてケインズ的な効果を狙うというのは、国際的な常識から見れば極めてリベラルな経済政策に属します。ですから、現在の安倍政権というのは政治的には保守ですが、経済政策は相当に左寄りだということが言えます。 反対に、「目先の景気よりも、中長期的な財政規律」を心配する態度であるとか、自国の通貨を防衛しようという立場、あるいは

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    Baatarism 2016/02/09
    かつてリフレ派は左右双方にロビー活動をしたけど、結局その政策を受け入れたのは右派だったんですよね。
  • 大阪は「副首都」ではなく「アジアの商都」を目指せ

    大阪に首都機能を分散しても日経済の活性化には繋がらない(写真は今年9月に中之島公園に登場した巨大アヒル) leungchopan-BIGSTOCK 今回の大阪ダブル選挙で、自民党が民主・共産支持票欲しさに「無所属」出馬という「姑息な手」を使ったために有権者の反発をらった、そんな解説があります。ですが、結果として大阪維新にとって勝ちは勝ちであり、これで再び「都構想」が息を吹き返していくのでしょう。 そもそも、どうして「都構想」、つまり府市合併による行政の大胆なリストラを行わなくてはならなくなったのかというと、大阪の経済が落ち込んでいるからです。その点に関しては、大阪維新は当初から認識はしていました。 橋下徹氏も、府市の合併というのは破壊的なリストラ以上でも以下でもないことは分かっており、重要なのは大阪を再び成長させていく戦略だということについて、何度も言及しています。 ですが、問題はその

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    Baatarism 2015/11/24
    僕も「副首都」構想はダメだと思う。東京に反発しながら実は依存してきた過去の繰り返しに過ぎないでしょう。
  • 保守派からも見放された「ブッシュ・ファミリー」の憂鬱

    父と兄の影響を回避しようと、ジェブは選挙戦で「Bush」の名前を前面には出さなかった Joe Skipper-REUTERS 共和党の大統領予備選は今週もテレビ討論があるのですが、その討論を前にしてジェブ・ブッシュ候補の勢いがかなり鈍ってきています。有力な政治サイト「リアル・クリアー・ポリティクス」が集計した各種世論調査の平均値では、支持率が5位になっていますが、問題はその数字です。 1位がトランプ候補で24.8%、2位はカーソン候補の24.4%と、トップの「政界の素人」2人がほぼ拮抗。これに3位のルビオ候補(11.8%)、4位のクルーズ候補(9.6%)が続いています。ジェブはその下で、現在の党内での支持率は6.0%と完全に低迷しています。 全国平均だけでなく、年明け2月に予備選と党員集会のあるアイオワ州とニューハンプシャー州でも同様に「ヒト桁の5位」となっています。このままの数字であれば

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    Baatarism 2015/11/11
  • シナイ半島のロシア機墜落をめぐる各国の思惑とは?

    ロシア機の墜落原因については事故説とテロ説、それに各国の思惑が入り乱れている Mohamed Abd El Ghany-REUTERS 先月31日に発生したロシア機の事故に関しては、事故説とテロ説が錯綜する中で、そこに各国の思惑が入り乱れた格好となっています。事故を起こしたのは、エジプトのシナイ半島にあるリゾート地シャルムエルシェイクから、ロシアのサンクトペテルブルクに向かっていたコガリムアビア航空(ブランドネームはメトロジェット)9268便のエアバスA321機でした。 シナイ半島の南端にあるリゾート地のシャルムエルシェイクから、イスラエル領空を避けるように三角形の半島を北北西方向に上がって、地中海から黒海を目指すフライトプランが出ていたようですが、巡航高度に達して半島を2分の1ほど縦断した時点で急降下し墜落。乗客乗員は224名は全員死亡しています。そのほとんどがロシア人でした。 この事故

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    Baatarism 2015/11/06
  • 現実味を帯びてきた、大統領選「ヒラリー対トランプ」の最悪シナリオ

    共和党に2カ月遅れて、民主党もようやく今週13日に「第1回の大統領候補テレビ討論」を開催しました。参加者は、ヒラリー・クリントン候補に加えて、バーモント州選出の上院議員で「自称社会民主主義者」のバーニー・サンダース候補、そして知事や上院議員経験者ら3人の総勢5人でした。 共和党が8月からスタートして既に2回のテレビ討論を実施しているのに、民主党が「出遅れた」のは、おそらく2つの理由があると思われます。 1つには、依然として大命であるヒラリー・クリントンに関して、国務長官在職中に「自宅に設置した個人のメールサーバ」で国家機密に類するメールの送受信を行っていたという「スキャンダル」の問題があります。この問題への批判が一巡して「ほとぼりが冷める」タイミングを待つ必要があったという解釈が可能です。 2つ目には、ヒラリーのスキャンダルの「痛手」が予想外に深まった場合、バイデン副大統領を「格候補」

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    Baatarism 2015/10/16
  • TPP妥結の政治的意味、日本とアメリカ

    TPP交渉は最終盤まで難航した(写真は会見で進捗を説明する日の甘利TPP担当相) Kevin Fogarty-REUTERS 面倒な交渉の末にようやく妥結したTPPですが、この問題に関しては日アメリカも「政治のねじれ」を経験しています。日の場合は、そもそもTPP交渉へ向けて積極的に踏み込んだのは民主党の野田政権で、当時野党だった自民党は安倍晋三首相も含めて、主として農村票を意識して消極的でした。 ですが、現在は安倍政権として積極的に交渉を進めて合意に至った一方で、民主党の方は「慎重審議を」という姿勢になっています。こうなると立場の「ねじれ」というより、政権政党になると中道現実主義、下野すると左右の極端という間を「ウロウロ」せざるを得ない「日型民主主義」の、「ブレ」と「戻り」の力学が見えます。 この点で比較すると、アメリカの場合はもっと大変です。 TPPを推進しているのはオバマ政権

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    Baatarism 2015/10/08
  • トランプの「アジア外交」絡みの暴言は無視できない

    一連の女性蔑視発言に加えて「不法移民は全員強制退去」、「イラクへ派兵して油田を占領」、「地上軍派遣でISIS殲滅」、「借金大国アメリカには借金王の俺が必要」......とにかく共和党の大統領候補に名乗りを上げているドナルド・トランプの暴言は止まるところを知りません。 その「主張」というのは全く実現不可能なものですが、アメリカの保守派が漠然と感じている「願望」とか「ホンネ」を言葉にしているという点では見事です。 というのは、ライバルの候補たちにしてみれば、トランプの「暴言」を「不可能だ」とか「非現実的だ」と批判すれば、「自分はそんなことはできない」という一種の「無能」を訴えることになるからです。見事というのは、いくら内容が「空っぽ」でも、そのような「政治的なワナ」としての「仕掛け」にはなっているということです。 その「トランプ暴言」ですが、ここへ来てアジア外交まで「ネタ」にするようになってき

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    Baatarism 2015/08/28
  • 米大統領選、本命ヒラリーを悩ます「メール」スキャンダル

    2016年の大統領選挙へ向けて、命中の命と目されるヒラリー・クリントン前国務長官は、現在深刻なスキャンダルの渦中にあります。いわゆる「Eメール疑惑」です。要するに、オバマ政権の国務長官だった4年間に、法律に違反して、「自宅に設置した個人のメールサーバ」を使って仕事のメールの交信をしていたことが暴露され、問題視されているのです。 ヒラリーは「法律には違反していない」とか「国家機密に触れる内容は自宅サーバでは扱っていない」と強弁していたのですが、ここへ来て「2件のメール(11件という報道もあり)」について、明らかに国家機密(classified)に属する内容のものがあったという疑惑が持ち上がっています。 現在世論調査1位のドナルド・トランプをはじめ共和党の候補者たちは、こうした国家機密情報を自宅サーバで送受信していたというのは、国務省の規律違反だけでなく、深刻な犯罪行為として「起訴すべきだ

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    Baatarism 2015/08/25
  • 「日本酒」は国内産に限るという規制は果たして可能か?

    報道によれば、国税庁は国産の米や水を原料に日国内で製造された清酒だけを「日酒」として販売できるよう「酒類業組合法」を改正する、そのように今月与党の会議で提案したそうです。 目的としては「日酒のブランド力を高め、輸出を後押しする」というのですが、「世界貿易機関(WTO)協定に基づき、産地名を商品名に使用する『地理的表示制度』を適用する」というのですから格的です。 この「地理的表示制度」の例としては「シャンパン」があります。昔は、世界中で「シャンパン」という名称を使っていたわけですが、この「地理的表示」が適用されるようになってからは、フランスのシャンパーニュ地方で作られた発泡ワインだけが、「シャンパン」と名乗れることになりました。この「地理的表示」を「日酒」あるいは「ジャパニーズ・サケ」にも適用しようというのですから、これは相当な覚悟と言えます。 ですが、この「日酒は日製だけ」と

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    Baatarism 2015/06/18
  • なぜアメリカはFIFA汚職の摘発に踏み切ったのか?

    何とも突然でした。新任のロレッタ・リンチ司法長官率いるアメリカの司法省は今週、贈収賄などの疑いでFIFA(国際サッカー連盟)の幹部9人を含む15人を起訴したと発表したのです。起訴された幹部には、現職の副会長2人と元副会長が含まれているというのですから大変です。ちなみに、今週末の会長選挙で再選を目指しているゼップ・ブラッター会長は現時点では入っていません。 起訴に踏み切ったのは米司法省ですが、スイス当局と密接な連携の上で捜査が行われており、リンチ司法長官は、被疑者の逮捕についてはスイス当局に依頼しています。その逮捕は、例えばFIFA幹部に関しては会長選挙などの会議のために滞在していた高級ホテルで、27日に粛々と進められたそうです。 捜査の指揮をしているのはリンチ司法長官ですが、今回の捜査に関しては司法省(日で言う最高検察庁)に加えてその傘下にあるFBI(連邦捜査局)、更にはIRS(内国歳入

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    Baatarism 2015/05/28
  • 『永遠の0』の何が問題なのか?

    先月に一時帰国した際、評判の映画『永遠の0』を観ました。また、小説も評判であるというのでこちらも読みました。どちらもプロの仕事であると思います。技術的に言えば、ストーリー・テリング(物語の展開)だけでなく、セッティングやキャラクターの造形、そして何よりも時空を超えた大勢のキャラクターが、物語の進行とともに「変化していく」効果が見事です。 キャラクターの「変化」というのは、「成長」したり「相互に和解」したり、あるいはキャラクターに「秘められていた謎」が明かされたりしてゆくという意味です。そうした効果を、時空を超えた複数のキャラクターを使って、しかも2000年代と第二次大戦期という2つの時間軸の中で実現している、そのテクニカルな達成はハイレベルだと思います。 更に言えば、老若男女の広範な層にまたがる読者あるいは観客は、多くのキャラクターの中から自分の感情を投影する対象を見出すことができるように

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    Baatarism 2015/03/12
  • 日本の「テロ対策」8つの疑問

    イスラムテロ組織「ISIL」の日人人質殺害事件を受けて、日のテロ対策のあり方が議論されていますが、安倍政権の反応、それに対する批判ともにちぐはぐな印象を拭えません。一連の議論で浮かんだ疑問を整理してみました。 (1)アメリカ人女性ボランティアの殺害が確認されたことを受けて、安倍首相は「深い悲しみに包まれている」と述べ、アメリカに「連帯を表明」しています。一方で日人人質の殺害に対して政権や与党からは、「痛恨の極み」、「強い怒り」という事件への感想が先行し、死者に対して「蛮勇」だという非難も浴びせられました。今回の悲劇に際しては、何よりも自国の死者や遺族への最高の礼節を示すのが「為政者の常識」だと思うのですが、そうした考え方は古いのでしょうか? (2)その背景には「自己責任で危険を冒した」人間のために「国策」が左右されるのは「迷惑だ」という発想があるように見えます。ですが、仮に「迷惑」で

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    Baatarism 2015/02/13