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  • サウジのジャーナリスト殺害疑惑、誰が得して誰が損した? | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    <サウジのムハンマド皇太子は投資会議開催を前に国際的威信を失い、トランプ米大統領は迷走の揚げ句に悪印象を残した。意外にポイントを稼いだのはアメリカと「手打ち」を図ったトルコのエルドアン大統領> サウジアラビア人で、米ワシントン・ポスト紙などでサウジ現体制を批判していたジャーナリスト、ジョマル・カショギ氏が、トルコのイスタンブールにあるサウジ総領事館に入館後、10月2日以降行方不明となりました。この事件では、比較的早期に同氏が殺害されたという疑惑が持ち上がり、政治問題化していました。 特に、殺害の様子を記録した音声ファイルがあるとか、その音声がカショギ氏が身につけていた「アップル・ウォッチ」経由で記録されたらしいという話題が、まるでスパイ映画のような印象を与え、米欧では大きく取り上げられていたのです。 週明けの10月15日になって、トルコとサウジの当局が異例とも言える合同捜査チームを組んで、

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    Baatarism 2018/10/16
  • 沖縄の玉城デニー新県政と、辺野古問題の県民投票のゆくえ | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    辺野古問題の解決には、日政府が沖縄の世論に真摯に耳を傾ける必要がある Issei Kato-REUTERS <新知事は「辺野古移転の賛否」を問う県民投票の実施に前向きだが、問題解決には日政府と沖縄県政の丁寧で建設的なコミュニケーションが欠かせない> 沖縄県知事選挙で玉城デニー候補が当選しました。新しい県政はどこへ向かうべきなのかという点では、何よりも、辺野古移転問題があり、早速新知事は(住民直接請求を受けている)県民投票を実施するとしています。 しかし軍事外交問題というのは、県政の範囲を超える国政上の問題です。ですから、仮に県民投票を行っても、効力はないという考え方があります。では、沖縄における基地政策については、県民の意思を無視して良いのかというと、それは違います。 その意味で、辺野古という場所に基地を完成させるのかどうかという問題に関しては、地元、つまり県政に権限があるのは間違いあ

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    Baatarism 2018/10/04
  • 水道民営化、アメリカでは実際に何が起きたか | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    <日の水道民営化議論は、地方自治体が設備維持コストに耐えられないという状況から出てきたが、先行したアメリカの例を見れば、経済合理性のなかで維持コストが利用者に転嫁されることは明らか> 水道の民営化という議論が進んでいます。この民営化を含む「水道法改正案」がすでに2017年に立案され、2018年7月22日に閉会した国会でも審議されました。この国会では成立しなかったのですが、秋の臨時国会で再び審議される見通しだと言われています。 アメリカはこの水道民営化が世界でも先行した地域です。17~18世紀の開拓時代には、それぞれの入植地や市町村が水道を建設していたのですが、19世紀の後半から民営化の動きが進んだからです。 同時に広域化も進みましたが、そんな中から全米最大の「民営水道会社」であるアメリカン・ウォーター(AW)が出てきました。AWは水道と電気供給の企業として1880年代に設立され、その後1

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    Baatarism 2018/07/26
  • ロシア寄り発言で窮地に立つトランプ、秋の中間選挙までに態勢を立て直せるか

    <ヘルシンキでの会見で、自国の情報機関への不信を述べたトランプ。帰国後に発言を撤回したが、この言動には保守系からの反発も大きく、秋の中間選挙までに状況を立て直せるかどうかが今後の焦点に> 7月16日にフィンランドのヘルシンキで行われた米ロ首脳会談の後の記者会見で、トランプ大統領は「自分の国の諜報機関よりもロシアのプーチン大統領を信じる」と受け取られかねない発言を繰り返しました。これに対して、日頃は大統領の支持に回っているFOXニュースもかなり批判的なスタンスを取っています。 例えばキャスターのクリス・ワレスは、プーチン大統領に独占インタビューを行って、再三にわたって「2016年大統領選への介入」を追及していました。他のキャスターも多くが「大統領の言動には疑問」という姿勢を取っていました。 保守系のFOXですらそのような姿勢だったわけですが、そもそも大統領に対して批判的なCNNや三大ネットワ

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    Baatarism 2018/07/20
  • トランプ支持者は、なぜ「ロシア疑惑」を許すのか

    <国家への忠誠を重視するアメリカではトランプの「ロシア疑惑」は重大な問題だが、それでも「米市民だけが良ければそれでいい」コアな支持層の信頼は揺るがない> アメリカという国は「国家への忠誠」を大事にします。例えば、小中学校では毎日「国旗への誓い」という文言を唱和していますし、国旗国歌を大切にする習慣も強いです。反面、「裏切り」行為を憎むという傾向も強いものがあります。 60~70年代のベトナム戦争の時代には、徴兵を逃れてカナダやオーストラリアに渡航する若者が多く出ました。そうした徴兵忌避行為は、国内では厳しい批判を浴びました。彼らが最終的に免罪されるのは1977年にカーター大統領が就任した後でした。 制度面では、例えば政治資金の規制というのは、アメリカの場合は非常に緩いのですが、外国籍の個人や外国企業からの献金は厳格に禁じられています。また、アメリカは二重国籍を認める国ですが、それは外国との

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    Baatarism 2018/07/18
  • 児童相談所と警察だけじゃない、児童虐待の防止策

    離婚後も双方の親権を認める共同親権制度を日は採用していないが、児童虐待を抑止する効果も期待できるのではないか> 覚えたばかりのひらがなを使って「おねがいゆるして」というメモを残して亡くなった東京・目黒区の5歳児のニュースの衝撃は今でも続いています。現時点では、児童相談所の権限を強化するとか、転居時の引き継ぎを厳格にという議論がされています。また、警察との連携を強化せよという声もあります。その通りだと思います。 ですが、今回のような事件の再発を防止するには他の制度上の対策も検討するべきだと思います。一つは、離婚後の共同親権の問題です。離婚後の子どもに対する親権について、日では民法上規定がなく、現時点では不可能とされています。つまり親権を得られなかった側の親は、離婚によって親権を奪われてしまうのです。 これに対して、父と母が共同で親権を持つという制度は、欧米や中国では定着しています。どの

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    Baatarism 2018/06/28
  • 移民親子「引き離し」を大統領令で撤回、迷走するトランプ政権

    合計で2000人を超える子供たちが収容施設に入っている(写真はテキサス州の収容キャンプ) Mike Blake-REUTERS <足下の共和党内からも強く批判されていた不法移民の親子引き離し措置を、トランプが大統領令で撤回。しかし対応の詳細は決まっておらず人道危機は続いている> メキシコとの国境地帯で「逮捕した不法移民の親」を「子供」から隔離する「ゼロ・トレランス(寛容ゼロ、つまり一切の例外を認めないこと)」措置について、アメリカでは連日テレビのトップニュースとなっています。 今週19日の時点では、隔離された子供だけを収容した施設で「両親を恋しがる泣き声であふれている」という音声(移民弁護士が録音したもの)が公開されたり、あるいは「10歳のダウン症の子どもが親から引き離された」という事例が発見されたりするなど、事態は一刻の猶予もないところまで来ていました。 そんな中で、所轄官庁である国土安

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    Baatarism 2018/06/21
    確かに宗教保守派は反発するよな。
  • 移民親子引き離し政策、トランプが引き起こした米国内の人道危機

    <不法移民摘発の「ゼロ・トレランス(寛容ゼロ)」政策によってメキシコ国境で親子が引き離される事態が多発――メラニア夫人からも非難が> メキシコ国境との間に「壁」を作ると言って当選したトランプ大統領ですが、その「壁」については議会が予算を承認しない一方で、「費用を負担させる」としたメキシコから拒否され、計画は宙に浮いた状態になっています。 その一方で、政権発足後の国内および国境地帯における「不法移民の摘発」は徐々に厳しさを増しています。特に、国境地帯では逮捕者がどんどん増えているのです。この国境地帯で「現行犯逮捕」されるケースは、多くが家族での越境です。ですから、従来は起訴される場合も家族一緒、入国が認められる場合も一緒、そして国外追放される場合も一緒という運用がされていました。 ところが、昨年10月頃から少しずつ「逮捕・起訴した親」を「子供」から隔離するということが始められました。そして、

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    Baatarism 2018/06/19
  • 安倍政権は今こそトランプと距離を置く時ではないか

    <同盟国にまで通商戦争を仕掛けるトランプ大統領。これまで蜜月を演出してきた安倍首相だが、そろそろ袂を分かつときでは> 昔はよく「サミット花道論」という言い方がありました。選挙に負けたり、支持率が低下したりした日の総理大臣に対してG7サミットが目前に迫っている場合に、サミットという舞台を最後にして「退陣してもらう」という意味合いで使われた言葉です。同時に、サミットが西側自由世界の「仲良しクラブ」だった時代を象徴していると思います。 ところが、今回のシャルルボア・サミット(カナダのケベック州)に関しては、「仲良し」どころではない状況に陥っています。鉄鋼やアルミ、さらには自動車への関税という「通商戦争」を仕掛けているトランプ大統領に対して、開催国カナダのトルドー首相は毅然としてこれを批判していますが、これに対してトランプ大統領は電話会談の中で「1812年の米英戦争」を引き合いに出して罵倒したそ

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    Baatarism 2018/06/08
  • ジュリアーニはトランプの切り札なのか、それとも刺客なのか?

    トランプの顧問弁護士に就任したジュリアーニは失言続き。実はトランプ政権への刺客として送り込まれた、という見方まで飛び出す始末> ルドルフ(ルディ)・ジュリアーニ氏といえば、1994年から2001年までニューヨークの市長を務め、市の治安を飛躍的に改善するとともに、2001年9月にNYを襲った9.11同時多発テロの際には、危機管理のお手と言われ、世界中から尊敬を集めたこともあります。 その手法は、記者会見で徹底した情報公開を続ける一方で、亡くなった市警察・消防隊員の葬儀には全て参列するという誠意を見せ、そしてブッシュ政権や、NY選出の上院議員だったヒラリー・クリントンなど国政サイドとの連携を心掛けるという正攻法でした。 そのジュリアーニ氏は、2008年の大統領選の前には、共和党の「命」と言われました。ですが、当時の共和党を牛耳っていた「宗教保守派」から猛烈なバッシングを受け、予備選序盤で

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    Baatarism 2018/05/22
  • アメフト悪質タックル事件を、アメリカから考えると

    アメリカでも一線を越えた悪質なラフプレーをすれば選手は将来を絶たれる(画像はコラム内容とは直接関連していません) Winslow Townson-USA TODAY Sports/REUTERS <アメリカのNFLでもラフプレーは問題視されているが、今回のように露骨にやることはあり得ない> 問題の日大選手のタックルについては、何度もビデオで確認したのですが、アメリカでプロや大学、高校の試合を見てきた自分としては、全く見たことのないプレーだと感じました。悪質といえばもちろん悪質なのですが、行為として危険だという意味の悪質性に加えて、あんな風に露骨にやるというのが非常に不思議です。 あくまで推測ですが、ラフプレーを命じられてやったというだけでなく、「確かに自分は堂々とやった」というアピールをしなくてはならない、タックルを行った選手はそのような圧力を受けていた可能性が感じられます。とにかく、あの

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    Baatarism 2018/05/17
  • チップ制廃止の「失敗」で揺れるアメリカの外食業界

    アメリカの外サービスでわかりにくいチップ制度を廃止しようという動きがあるが、最低賃金やハラスメントなどの問題がからんでうまく行っていない> 2014年前後からニューヨークやサンフランシスコなどの高級レストランでは、アメリカで長く根付いていた「チップ制」を廃止する動きが始まっていました。その背景には様々な理由があります。 1)サービスの質によってお客が金額を決めるチップ制では、従業員の収入が安定しないので固定給100%にした方が、人材が定着するであろうこと。 2)一部の悪質な店などで、100%サービス要員に還元すべきチップを店側が横領していた例もあり、業界の透明性を高めたい。 3)客にしてみれば、チップ金額の計算が面倒なのでチップ込みの金額の方が親切。 4)チップ制のない国からの訪問客が、チップを払い忘れるトラブルが増えていたが、これを避けるため。 といった理由が、廃止の背景にはありまし

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    Baatarism 2018/05/16
  • イラン核合意離脱でわかる、トランプ政権の行動パターン

    トランプがコア支持者向けの政治ショーを演出したいだけなのは明らかで、米朝首脳会談を前に、これでは相手の思う壺> 5月8日にトランプ米大統領はテレビ会見を開き「イランとの核合意」から離脱すると発表しました。順序としては、前日にホワイトハウスから「8日にイランとの核合意に関する発表を大統領が行う」ことはアナウンスされていました。 ですが、各メディアのトーンは直前まで「まさか離脱はしないだろう」という姿勢であり、「せいぜいが期日を切って、あらためて見直す」というような発表になる、そんな観測も囁かれていたのです。しかし発表直前になって「やはり離脱らしい」という情報が流れ大騒ぎとなったのでした。 その発表ですが、トランプ大統領の演説としては典型的とは言え、非常に乱暴な内容でした。まず離脱の理由は、「この合意が最低のものだから」という選挙戦当時からの主張と寸分変わらないものだったのです。とにかく、イ

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    Baatarism 2018/05/11
  • 朝鮮半島問題の不等式に解はあるか?

    北朝鮮を緩衝国家として安定的に維持させるには、経済活動をどこまでオープンにするか、緻密な設計と運用が必要になる> 国際問題には、いろいろなタイプがあります。非常に単純な分け方をするのであれば、「解決すべき問題」と「解決すべきでない問題」があります。また別の分け方をするのであれば、「解決できる問題」と「解決できない問題」もあります。 朝鮮半島の問題は、このどれにも当てはまりません。というのは、まず「解決」ということが「1」か「0(ゼロ)」かという白黒のハッキリしたものではないからです。 その上で、解決しなければ危機になる一方、完全に解決してしまえば似たように危機を招く可能性がある、つまりAという現状は改善しなくてはならないが、Dという完全な解決を求めるのは避けねばならない、そのような性格の問題を抱えていると言えます。 つまり一連の外交交渉の目的は「求める落とし所X」を「完全な解決であるD」

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    Baatarism 2018/05/09
  • 北朝鮮の平和攻勢、日本は外交孤立に陥るのか?

    北朝鮮が平和攻勢へと転じた現状で核・ミサイル開発の問題が進展した場合、日が拉致問題で制裁を続ければ外交孤立に陥る可能性がある> 北朝鮮問題については、4月27日の南北会談が成功し、その映像が世界中を駆け回ってしまったなかでは、もうトランプ米大統領としても「ちゃぶ台返し」は難しい、そんな流れができています。では、当に南北融和は可能なのでしょうか? 北朝鮮の経済社会の開放は、難しい作業になると予想されます。例えば、宇宙船が大気圏に再突入するときに、角度が急過ぎては加熱して爆発してしまうし、角度が浅過ぎては宇宙空間へ弾き飛ばされてしまうように、北朝鮮も開放を焦っては「体制崩壊や準備不足の統一」が起きて失敗するし、開放を怖がっていては結局は鎖国と敵対の政策に戻るしかない、つまり「成功するゾーンは狭い」わけです。 ですが、和平ムードがここまで来ると、この「狭いゾーン」を狙った政策を北朝鮮が打っ

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    Baatarism 2018/05/03
  • 財務省はスタバの危機管理に学べ!

    <人種偏見と言われて批判を浴びたスターバックだが、その後の対応で企業イメージを損なわずに済んだ> アメリカでスターバックスと言えば、一連のコーヒー・ブーム、カフェ・ブームの草分けであり、またチェーンのカフェとしては最大規模のネットワークを誇る企業です。同時に、「進歩派(プログレッシヴ)」な企業文化で知られ、またそれを誇りにしてきました。 店内での無料wi-fiサービスを始めたとか、労働条件を改善したというだけでなく、銃保有派に対して毅然とした態度で「銃を携行しての入店はお断り」という措置を発表した際には、銃規制派の喝采を浴びたのでした。そうした「進歩的な姿勢」がブランドイメージの維持に繋がり、ビジネスとしても良い循環を実現しているのです。 そのスターバックスに大変な不祥事が持ち上がりました。ペンシルベニア州フィラデルフィアの中心街にあるカフェで、2人の客が「待ち合わせなので友人が来てから注

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    Baatarism 2018/04/27
  • 北朝鮮で「改革開放」を起こせるか?

    <南北、米朝の首脳会談で和平が進んだとしても、国内で人権侵害が続く今の北朝鮮で改革開放を進めるのは相当に困難> 北朝鮮危機に関しては、中朝会談が終わり、南北会談から米朝会談へという流れができています。現在のところ、まだまだ「落とし穴」はありそうですが、とりあえず「核実験場は放棄、長距離ミサイルも放棄」という話が流れ始めました。同時に、とりあえず軍事オプションは回避、北の政権交代はなしという「ある種の」現状維持が図られるというのも、漠然とした合意になりつつあると考えられます。 一部には、南北朝鮮が急速に再統一に向かうという説もあるようです。その場合、1990年の東西ドイツ再統一という先例を意識せざるを得ません。つまり豊かな西ドイツが経済の破綻した東ドイツを吸収合併して、しかも旧東ドイツの住民全員に先進国並みの生活水準を保障した先例が重くのしかかっています。 現在の韓国にそこまでの経済力はない

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    Baatarism 2018/04/25
  • 日米首脳会談で示されなかった、南北和解後の未来ビジョン

    <安倍・トランプ会談について、日では北朝鮮問題への対応で一致したという評価があるが、実際には日米は今後の東アジア情勢について何らビジョンを共有していない> 日米首脳会談が終わりました。アメリカメディアの反応としては、あくまで米朝首脳会談の準備作業という位置付けで報道されています。ですから、テレビにしても新聞にしても「ポンペオCIA長官が極秘訪朝していた」というニュースがメインで、そのなかで安倍首相夫の写真が出たり、首脳会談があったと言及されたり、そのような扱いでした。 その扱いも決して大きくなく、「サウスウェスト航空機のエンジン爆発事故」とか、「バーバラ・ブッシュ氏への追悼」といったニュースに完全に隠れた感じでしたし、ここのところ激しくなっている、「トランプ大統領のスキャンダル報道」にも負けていました。 では、今回の首脳会談については、どのような評価ができるのかというと、日での報道で

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    Baatarism 2018/04/23
  • トランプ不倫スキャンダルに潜む深刻な疑惑

    トランプとポルノ女優ストーミー・ダニエルズの不倫スキャンダルは事実関係や口止め料をめぐって泥沼の展開を見せているが、ロシア疑惑が絡んでくると深刻な問題になりかねない> トランプ大統領のスキャンダルといえば、ロシア疑惑がまず有名で、主としてその捜査のために中立性の高い「特別検察官」として、ロバート・ムラー元FBI長官が指名されています。こちらは、まずトランプ側近の金脈などの捜査が進む中で、何件かの容疑が立件されています。 その一方で、現在アメリカのメディアを賑わせているのは、トランプ不倫スキャンダルです。相手としては、男性誌のプレイメイトなど何人かの女性の名前が上がっているのですが、現時点で最も注目を集めているのは、ストーミー・ダニエルズ氏(芸名、名はステファニー・クリフォード)というポルノ女優です。 彼女は以前に大統領と不倫関係にあり、大統領選の最中の2016年に大統領個人の顧問弁護

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    Baatarism 2018/04/18
  • 米政界に衝撃、ライアン下院議長は中間選挙になぜ「出馬しない」?

    ライアン下院議長は中間選挙で再選を目指さない意思を明らかにした Aaron P. Bernstein-REUTERS <秋の中間選挙での共和党の敗北、その後のトランプ弾劾のプロセスを見据えたか、それとも2020年大統領選への布石なのか> アメリカ連邦下院議長は、議会の最高権力者であるばかりか、正副大統領が欠けた場合には、合衆国憲法によって自動的に大統領職を継承する地位でもあります。現任のポール・ライアン議長は、48歳という若さで既に2015年以来3年近く、この要職にありますし、その直前の2012年にはミット・ロムニー候補が現職のオバマ大統領に挑んだ大統領選の副大統領候補でもありました。 4月11日、そのライアン議長は11月の中間選挙には下院議員候補として出馬しないと発表、米政界に衝撃が走っています。理由としては「家族との時間を大事にしたい」と説明されています。また、トランプ政権という異常な

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    Baatarism 2018/04/12