非鉄金属大手の三井金属は20日、グループの正社員を含む従業員のうち約4千人を9月末までに国内外で減らすと発表した。グループの従業員約1万9千人の2割にあたる人数だ。正社員の賃金カットにも踏み切る。世界同時不況による痛みが正社員にも波及してきた。 同社は同日、09年3月期の連結業績見通しを下方修正。売上高を従来の5540億円から4260億円に、営業損益を197億円の黒字から270億円の赤字に、純損益を50億円の黒字から350億円の赤字になるとした。 世界同時不況による亜鉛や銅の需要減などで、09年3月期の純損益が、95年3月期以来14年ぶりの赤字に転落する見込みになり、抜本的なコスト削減が不可欠と判断した。 今回減らす4千人のうち、正社員は約960人。国内分は約550人で、本体のほか、グループ企業の三池製錬(福岡県大牟田市)、神岡鉱業(岐阜県飛騨市)などで400人規模の希望退職を募る。