「Buy FUJITSU」--。 先日、富士通の野副州旦社長が、同社社員宛に向けて発信したメールに、このように書かれていた。経済危機の現状を受け、社員が率先して富士通グループの製品を購入しよう、と呼びかけるものだ。 同様の呼びかけは、苦境にあえぐ自動車メーカーでは報じられているが、エレクトロニクス系のメーカーでは、まだ珍しい。 野副社長は、週に1度程度、多ければ週に数度、社員に向けてメールを送信しているという。同社広報室では、「必ず富士通製品を必ず購入せよ、といった強制力があるものではない。社長が発信したメールのなかで、社長自身の想いを伝えたもの」と説明する。 事実、富士通製品の主軸はサーバーやソリューションであり、社員が個人で購入できる製品は、PCと携帯電話のほか、富士通ゼネラルのエアコンなど、ごく限られたものにすぎない。また、携帯電話についていえば、キャリアが限定されるなどの制約もあり