外野手には強打者が多く、守備よりも攻撃に意識が偏った選手が多いことは否めない。しかしその中でも、健大高崎の外野守備は光っていた。 史上初の開幕2日遅れで始まった、この夏の甲子園大会。 波乱の予感そのままに、有力候補たちの初戦敗退あり、大逆転劇あり、超スローボールありとバリエーション豊かな話題を次々に生み出しながら、早くも大会は大詰めに近づいている。 甲子園の現場の取材は、始まったその日は「この先、長いなぁ……」と心重く感じたりもするが、ふしぎなことに帰るその日は必ず名残惜しく思うものだ。興味深いチーム、選手が数多く出場したこの夏は、その名残惜しさもひとしおであった。 試合を見ていて感じることは今年もいくつもあったが、中でも印象に残ったのが、「あわてたプレー」が多かったことだ。 自分の前に打球が飛んできて、内野手があわてる。ショートバウンドの変化球を止めそこなって、捕手があわてる。特に、いっ