秦野市は来年2月から、市内図書室で図書の無人貸し出し・返却サービスの実証実験を開始する。入退室の管理から、貸し出し・返却に至るまでの課程をすべて無人化するのは全国初。同市では公共施設の再編計画に取り組んでおり、運営コスト削減効果などを検証することが狙いだ。 ◇ 実証実験は図書館運営コンサルティングなどを手がける「図書館流通センター」(TRC、東京)と共同で、本町公民館図書室で行う。期間は来年2月から2年間で、予算総額は約2500万円。そのうち1千万円は図書館振興財団の助成金を活用し、残額はTRCが負担する。 図書室の入り口に入退室ゲートを設け、ICタグを埋め込んだ利用者カードをかざすと入室できる仕組み。約6500冊の蔵書にもICタグを付け、利用者自身が端末を操作し、貸し出しや返却を行う。図書室内に職員は常駐せず、利用者が資料検索のためにサポートを必要とする際は、インターホンで別室にいる職員