衆議院選挙の3日後、12月19日に韓国大統領選挙が行われた。新しい政治リーダーの下、日韓関係はどうなるのか。そもそも、対日政策は大統領選挙の争点になっているのか。報道からだけでは見えてこない本当の「韓国の政治事情」を、韓国政治研究者の浅羽祐樹氏が4回にわたって解説する。プレーヤーの行動原理を政治システムから読み解く浅羽氏の論考は、混迷を極める日本政治の参照項としても有効なはずだ。 衆院選と韓国大統領選が終わり、日韓の新リーダーが決まった。安倍晋三総裁は明日26日にも第96代内閣総理大臣に任命される。朴槿恵(パク・クネ)新大統領との間で、日韓関係はどうなるのか。その「見通し」を持つための「視座」を考えたい。 ■「日韓基本条約」の高度な政治判断 朴槿恵は2013年2月25日に第18代韓国大統領に就任する。任期は5年間で、2018年まで韓国政治をリードする。安倍新総理も、来年7月の参院選を乗り切