神奈川県の横浜駅から東横線で数駅離れた妙蓮寺駅に降り立つと、懐かしい空気が漂う商店街があります。その一角にある創業71年の書店の3代目は、地域の仲間と一緒に書店を残すために奮闘しています。 書店を続けるには、業態を変えないといけない。 妙蓮寺駅の改札を出てすぐに懐かしさを感じる商店街が始まり、歩いて数分の場所に『石堂書店』はある。店頭でコミック雑誌に手を伸ばす子どもや、ビジネス書や実用書が置かれた店内に入ってくる買い物や散歩途中の人の姿が見られ、のんびりとした時間が流れていた。 『石堂書店』は1949年に創業し、今年で71年目を迎える。現在店の経営を任されているのは、3代目の石堂智之さんだ。インターネット注文や電子書籍が身近になったこの時代、大型書店でさえ撤退を余儀なくされるなかで、『石堂書店』のような家族経営の”まちの本屋さん“は珍しい存在になってきた。風当たりの厳しい今、なぜ書店を継ぐ