このままでは日本に書店がなくなる――。危機感をなくした国・行政・業界関係者。お隣・韓国では国で出版文化を守る取り組みをしている。日本はこのまま座して死を待つだけか。新進気鋭ブックジャーナリストの緊急提言! 「国も行政も、そして業界関係者も、あまりにも危機感がありません」 4月27日、初夏のような陽気のなか、全国の書店の代表者と大手中堅の出版社の代表者が一堂に会した場で、取次会社トーハンの近藤敏貴社長の、出版文化を守りたいがための、それは厳しくも熱い想いのこもった檄(げき)だった。 日本の紙を主とする出版産業は、コロナの巣ごもり需要が高まり、2020年、21年は売り上げが上向いたものの、22年には急激に悪化し、コロナ禍が終息しつつあるにもかかわらず、危機的な状況は改善するどころか、ますます悪化の一途をたどっている。さらに円安と原油高による原材料の高騰が追い打ちをかけ、出版社は本の価格の値上げ
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