中国は米中関係が悪化すると対日懐柔策に出る。今般は北朝鮮が中朝蜜月により対米牽制をしながら平和体制3者協議提案により対中牽制をしている。李克強来日、習近平・安倍電話会談など中国の思惑と対朝見解を考察。 ◆2002年の小泉元首相訪朝が意味するもの 5月2日付のコラム<「中国排除」を主張したのは金正恩?――北の「三面相」外交>で書いたように、2002年9月、北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)(元)総書記は、中国遼寧省丹東と隣接する北朝鮮の新義州(シニジュ、しんぎしゅう)を特別行政区(特区)と定めて経済開発を試みようとした。それは中国からの「改革開放をしろ」という絶え間ない要求に応じたものだったが、それでいて「中国外し」のために通貨は米ドルにして、おまけに特区長官の任命に当たり、中国には一切相談せずに、敢えてオランダ籍の中国人(楊斌)を選んだ。オランダ籍であることから、新義州経済開発特区には、
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