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ブックマーク / satoshi.blogs.com (12)

  • たかが電気、されど電気

    メルマガ「週刊 Life is Beautiful」で「なぜ日は原発を止められないのか」という連載を始めた。通信業界の東京電力に相当するNTTで働いていた経験を活かし、霞ヶ関や東電のエリートが何を考えてあんな行動に走るのかを解説する。ちょうど良いタイミングで先日の「さようなら原発10万人集会」での坂龍一氏の「たかが電気のためになんで命をさらさなければいけないんでしょうか」という発言が注目を集めているので、このブログでもひと言書いておく。 「たかが電気」という発言に対して「電気を止めたら死んでしまう病人がいる」「真夏にクーラーがかけられなければ、熱中症で死ぬ人がいる」と噛み付いている人がいるが、これらの指摘は大間違いである。日は、原発を止めたぐらいで、病人の生命維持装置が止まってしまったり、熱中症で死ぬ人が増えたりする国ではない。 当の理由は別のところにある。日経済が重度な「原発依

  • Life is beautiful: 「ブログは始めてみたいが、何を書いてよいのか分からない」と悩んでいる人のための三冊

    私の「CGMの面白さは自ら情報を発信する側にならなければ理解できない」という言葉にもかかわらず、「ブログは始めてみたいが、何を書いてよいのか分からない」とグズグズしている人たちが私のまわりにも何人もいる。今日はそんな彼らのための推薦図書三冊。 ・頭の良くなる短い短い文章術 ブログを書き始めようかと迷っている人の背中をそっと押してくれる良書。自分のまわりの人やものを常に好奇心であふれた眼で見る気持ちさえ持って生きてさえいれば、ネタに困ることなど決してないのだ。ブログの更新が滞りがちな人にもお薦め。 ・理科系の作文技術 それまでは「自分は作文が不得意だ」と思い込んでいた私を一気に開眼させてくれた良書。初めて読んだ時の感想は、「なんで学校ではこんな簡単なことを教えてくれなかったんだ!」である。私が常に「分かりやすい文章」を書くように心がけているのはこのの影響。 ・文章表現、400字からのレッス

    Hukusui
    Hukusui 2006/10/01
  • E3 2006、心を打つ一言

    二年連続で行っていたE3、今年はネット観戦。ここのところ毎週の様に出張しているので E3 はパスさせてもらうことにしたのだ。 新しいゲームや次世代ゲーム機に関する記事やプレスリリースを読んだが、心に残るようなものは見当たらない。「やはり行く必要はなかったな」と感じていると、突然心臓をわしづかみにするような言葉が飛び込んでくる。 ...ゲーム初心者の場合、例えばどうぶつの森で、自分が眠っている間に自分の村に友達が遊びに来て、メッセージやプレゼントを残していく、そんな、毎日電源を入れるのが楽しみになるようなことが実現できます。...(任天堂の岩田社長スピーチ) この人は当にすごい。 「毎日電源を入れるのが楽しみになるようなこと」 あらゆるデバイスがネットに繋がり始めた今、ゲーム、ネット、AV機器、通信、メディア業界で働く全ての人たちが目指すべきものをこれほどまでにはっきりと分かりやすく示す言

    Hukusui
    Hukusui 2006/05/11
    『毎日電源を入れるのが楽しみになるようなこと』
  • 知的労働者には「組織を移る力」がある

    前回のエントリーに、Doraさんという方から「次回エントリー『こうすれば日のSEは救われる!』を楽しみにしております!?」とのコメントをいただき、少し悩んでしまった。日SIer(少し前までは「SI屋」だと思っていた)の階層構造の問題を指摘しておきながら、何も提案しないのはあまりにも無責任かも知れない。 だからと言って、「日IT産業はこうあるべきだ」などと部外者である私が当の意味で影響力のある発言をするのはあまりにも難しい。特に、IT業界に限らず、一旦こういった階層構造が出来てしまうと、業界で力を持つ上位レイヤーの会社や人たちにとって、改革は自己否定にもつながりかねないので良いと分かってはいても自分からわざわざ着手できない、というジレンマがあるのが一層解決を困難にしている。 では、現時点でIT業界で苦しむSEやプログラマーの人たちは何をしたら良いのだろうか。 とても難しい問題では

    Hukusui
    Hukusui 2006/03/23
    組織を移っても、発揮できる力。自分にはあるかな?
  • ブログを書くこと=未来を自ら創造すること

    昨日の私のエントリーに、Makiさんという方から寄せられたコメントに対して、私なりの返答をしたのだが、コメント欄に眠らせておくのはもったいない会話なので、ここに独立したエントリーとして貼り付けておく。 Maki: Satoshiさん、今回のテーマはとても興味があります。個人的には、大きな社会概念・通念自体が変化しつつあるのではないかと思われます。つまり、Thomas L. Friedmanが「The World is Flat」で述べた『Globalization 3.0』によって、単に、世界が水平的にネットワークで接続されただけではなく、『PullからPushへ』すべてのものが転換していると・・・。これまで企業も個人も、大抵の場合、受け手でありました。その背景には、情報を伝達するツールやインフラは放送局や新聞社、雑誌社などのメディアが主な役割を果たしてきました。しかし、現在、われわれの日

    Hukusui
    Hukusui 2006/01/18
    自らが発信する側に立つ
  • Life is beautiful: ディベートは 楽しくするもの したいもの

    先日、SixApartの関社長と事をしたのだが、その時に「日人はディベートが得意ではない」という話になった。私も以前から色々と思うことがあったので、ここに書いてみようと思う。ただし、今回のテーマは「どうやったらディベートに勝てるか」とかいうテクニックの話ではなく、それ以前にある「どうやってディベートを楽しくするか」に関しての話なので、誤解しないで欲しい。 関社長に言わせると、日人には、ネットの世界であれリアルの世界であれ、自分の意見を否定されるとそれを自分の人格を全否定されたと誤解して、怒ってしまったり、しょげてしまう人が多いと言う。確かにその通りだと思う。もちろん、それは受け取る側だけの問題だけではなく、反対意見を表明する場合に問題がある場合が多い。 例えば、一つ前のエントリーで「有名ブログを10分で斜め読みする裏技」という話を書いたが、これに対して、 「ブックマークの数だけでエン

    Hukusui
    Hukusui 2005/12/23
    話の通じない人が最強。
  • 「Software is service」の心構え

    社員向けの英語ブログの3番目のエントリーは、「Software is service: Why is it so hard for software engineers to fully internalize it?」というタイトル。私の会社には、MicrosoftApple、PalmなどでOSとかIDEなどの開発経験のある優秀なエンジニアが集まっているのだが、伝統的なソフトウェア作りでの成功経験があるからこそなかなか理解してもらえないのが、「Software is Service」の心構えだ。今回のエントリーは、そんな彼らのためのメッセージ。 少し前までのソフトウェア作りのプロセスは、(1)マーケットやテクノロジーのことが分かっている賢い人たちを集め、(2)彼らに作るべきプロダクトをデザインさせ、(3)必要な人員を集めて作り込み、(4)ある程度できたところでベータ版としてリリースし、

  • NHKにこそやって欲しいiTunesによるコンテンツ配信

    米国ではディズニーが先頭を切って乗り出したビデオ配信だが、日で最初にそれをやって欲しいのは、そしてやるべきなのは実はNHKなのではないかと私は思っている。 スキャンダル続きでイメージをすっかり悪くしてしまい、受信料の不払い問題で苦しむNHKだが、私は正直言ってNHKのコンテンツが大好きである。古くは学生時代にお世話になった「通信高校講座」から、「NHKスペシャル」、「プロジェクトX」、そして私のが大好きな「大河ドラマ」と、NHKのコンテンツにはクオリティの高いものが多い。我々の受信料で作られたそういったコンテンツは日国民の貴重な財産であるし、NHKには今後ともクオリティの高いコンテンツを作り続けて欲しいと願っているのは私だけではないはずだ。 そんなNHKに今必要なのは、「NHKは生まれ変わった」という姿勢を国民にはっきりと見せることと、受信料収入に代わるビジネスモデルの確立である。そ

  • Life is beautiful: プロトタイプ作りの効用

    私の関わっているプロジェクトの一つに、「全く今まで存在しなかった形のデジタル・エンターテイメントを実現しよう」というとても楽しいプロジェクトがある。この手の大きなプロジェクトを成功させるには、「大きな夢を共有しつつ、同時に一つ一つ着実に駒を進めていくこと」が大切なのだが、なかなか簡単ではない。特に、まだ「最終的に目指すもの」のイメージがちゃんと共有されていないので、各チームの動きがちぐはぐなのだ。 そこで、私が「プロジェクトメンバー向けに、目指すライフスタイルのイメージ・ビデオを作ろう」と提案しているのだが、なかなか理解してもらえない。「プロジェクトが立ち上がったばかりなのに、そんなものはまだ作れない」とか、「もう少し見えてきてからにした方が良いのではないか」という否定的な意見が出るのだ。今日は、そんな人たちへのメッセージ。 私がもの作りをするときは、常にユーザー・インターフェイスのプロト

  • Life is beautiful - スティーブ・ジョブスに学ぶプレゼンのスキル

    先月の「プレゼン専用、平置き液晶モニター」というエントリーに対しては沢山の人からフィードバックをいただいたのだが、そのほとんどがこの液晶モニターに対してではなく、私がなぜそんなデバイスが欲しいかの理由として挙げた、以下の文に対するものであった。 多くの人が勘違いをしているのだが、プレゼンの主役はパワポのスライドではなく、プレゼンをしている人である。社内の企画会議であれ、顧客に対するセールスであれ、一番強く印象付けるべきは、提案する企画や商品ではなく、プレゼンをする自分自身なのだ。もちろんプレゼンの中身も重要なのだが、当に重要な情報はどのみち文書で別途提出することになるので、プレゼンの段階で重要となるのは、とにかく自分を印象付け、「こいつの提案する企画に社運を賭けてみよう」、「こいつを見込んでこのテクノロジーを導入してみよう」などと思わせることである。やたらと文字ばかり並べたスライドを読

  • Life is beautiful : アップルにして欲しい次の革命

    うわさされていた通り、ビデオ iPod を発表したアップルだが、はっきり言ってどうでも良い(もちろん私は買わない)。あんな小さな画面でミュージック・ビデオを見せる、なんていうことがスティーブ・ジョブスの当の狙いではないことは明白だ。 今回のアナウンスメントでもっとも重要なのは、ディズニーiTunes 向けの動画配信のパートナーとなったことある。ディズニーは、ABC、ディズニーチャンネル、ESPN などの主要なテレビ局を持つ巨大コンテンツ会社。そのディズニーCEOの Iger 氏が自ら舞台に上がってアナウンスをしたのだから、これの意味することはビデオ iPod なんかよりも桁違いに大きい。 私がなぜこのパートナーシップに特に注目しているかというと、iTunes Music Store で音楽業界に革命をもたらしたアップルには、ぜひともこれをテコにしてもう一つして欲しいことがあるからだ。

  • Life is beautiful : ソウル(魂)のあるもの作り

    ソフトウェアエンジニアとしてのキャリアの大半をマイクロソフトで過ごした私であるが、一度だけ「アップルの文化」を肌で経験したことがある。アップル・ニュートンのチーフアーキテクトとして知られるスティーブ・キャップス(参照)としばらく一緒に働いた時のことだ。彼からは当に色々なことを学んだ。直感的なユーザーインターフェイスの大切さだとか、常に新しいものを作り出そうとする姿勢だとか、私の考え方に最も大きな影響を与えたトップ10人の一人である。 そのスティーブとたまたま「マイクロソフトとアップルのどこが違うか」という話題になった時に、彼が言った言葉が今でも心に残っている。 「マイクロソフトのプロダクツにはソウル(魂)が無い」 この言葉には当にまいってしまった。 私がマイクロソフトでOSの開発に関わっていた90年代の前半は、やはりアップルが最大のライバルで、いかにして相手よりも良いものを先に世の中に

    Hukusui
    Hukusui 2005/10/06
    姿勢の違いがおもしろい。
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