世界保健機関(WHO)は29日、世界禁煙デー(31日)を前に声明を出し、たばこの健康被害を示す写真などをパッケージに印刷することをたばこ業界に要求するよう各国政府に訴えた。たばこの健康被害については、喫煙が肺がんや心臓疾患につながることを文字で示すだけの日本のような国も多い一方、病気になった人や人体の部位などの生々しい写真を印刷して禁煙を訴えるケースも増えている。 WHOによると、こうした「画像警告」を最初に導入したカナダ、ブラジルなどでは人々に喫煙を思いとどまらせる「相当の効果」が出ているとの調査結果もある。これまで両国を含む20カ国が導入。スイスなど4カ国が導入を準備中で、WHO幹部は「喫煙を大きく減らして人命を守るための、簡単で低コスト、効果的な手法だ」と強調している。 (共同)