約3万人が虐殺された内モンゴル自治区 あえて強調するが、中国は文化大革命を利用して、モンゴル人に二つの「原罪」がある、と批判した。「第一の罪」は「対日協力」で、満洲国時代に「日本帝国主義者と協力して中国人民を殺害した」ことである。 「第二の罪」は、日本が撤退した後に、モンゴル人は中国を選ばずに、同胞の国、モンゴル人民共和国との統一合併を求めたことである。この二つの「罪」が「民族分裂の歴史」だと断じられて、34万人が逮捕され、12万人が暴力を受けて負傷し、2万7009人が殺害された。 この凄惨な結果をモンゴル人は民族の集合的記憶として、ジェノサイドである、と理解している。 モンゴル人民共和国も、内モンゴル自治区の同胞たちが中国政府によって虐殺されている事実を掴んでいた。北京に駐在していたモンゴル人民共和国の外交官は、モスクワから北京に向かう国際列車に乗って内モンゴル自治区を通過した際に、血の