ジュー&マリーの「戦後日本の殺人の動向」におけるもうひとつの論点は、日本においては実の母親による嬰児殺しが多く行われていることでしたにゃ。 では、以下にサマリーを ハミルトンの血縁淘汰の理論によれば*1、同祖遺伝子を共有する血縁者間には協力行動が生じやすく、攻撃的にはなりにくいはずである。事実、世界的に見て、殺人のほとんどは非血縁者どうしのものであり、遺伝子を共有しあうものが殺し合うことは少ない。 ところが、日本では、殺人者と被害者の間の平均血縁度(血縁度rとはある遺伝子に注目した場合にその遺伝子を二個体が共有している確率と言うことができる。倍数体の生物(ヒトなど)の親子では、ある遺伝子が親子間で共有されている可能性は50%である。これを0.5と表す。兄妹間も同じ0.5、祖父母や叔父叔母に対しては0.25、いとこ同士は0.125となる。一卵性双生児の兄妹は1である。また自分自身も1と見なす
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