サントリー食品インターナショナルのミネラルウオーター「天然水」が売れに売れている。今年30歳になる同商品の売り上げをみると、基本右肩上がり。ミネラルウオーター市場もこの30年で約34倍も拡大しているわけだが、発売当初、消費者からこのような声が多かったことを覚えているだろうか。 「家で飲める水を買うの? もったいないでしょ」――。 筆者は炭酸飲料が苦手なので、子どものころは自販機を目の前にしても選択肢が少なかった。コーヒーかオレンジジュースである。コーラやファンタをゴクゴク飲んでいる同級生を横目で見ながら缶コーヒーを飲んでいたわけだが、お茶が販売されたときは「イノベーター」(新しい商品やサービスなどを早い段階で受け入れる層のことで、市場全体の2.5%)であったと思う。 それまでの2択から選択肢が一つ増えたので、早速購入して「ゴクゴク」と飲んでいると、同級生から「家で飲めるお茶を買うの? もっ