能登半島地震で被災した石川県輪島市の避難所で、名古屋工業大が開発し、断熱性などに優れた段ボール製の簡易住宅「インスタントハウス」が設営されている。発生間もなく自ら避難所に持ち込んだ北川啓介教授(49)=建築設計=が、東日本大震災をきっかけに開発を進めてきた。 子ども連れの家族ら約800人が避難している輪島中学校。5日、窓ガラスが割れて冷たい風が入る体育館に高さ2・5メートルの茶色い鉛筆のような「家」が6棟並んでいた。女性の着替えや子どものおむつ交換の場として使われていた。
2021年の衆院選で落選したり、不出馬だったりした元議員のJR無料パスの返却状況を記した資料の一部。黒塗りされ「紛失届」の記載もある 現職の国会議員が職務の際に全てのJR線を無料で利用できる「鉄道乗車証」(通称・JR無料パス)について、前回の衆院選(二〇二一年十月)で落選したか、立候補しなかった元議員の一割以上が紛失届を衆院事務局に提出し、返却していなかったことが分かった。パスの購入費は国費で賄われ、議員でなくなった際の返却が法律で義務付けられている。 (伊藤隆平) パスは「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」の第一〇条で、「各議院の議長、副議長及び議員は、その職務の遂行に資するため」に交付を受けるとされている。このため、衆参両院の事務局が元議員に返却を求めているが、紛失に対する罰則はない。
笹針、(主にソエに適用されていた)焼烙、ブリスターが、JRAでは退厩時を含めて4月から禁止されたことを先週の当欄で紹介した。新たに禁止行為として明文化されたものはほかに、血液ドーピング、遺伝子ドーピングなどがある。これらは人のアスリートの世界でも問題になっているし、一般にイメージは湧きやすいだろう。 今般の禁止行為リストに、一般にはまったく耳慣れないと思われるものがあった。「化学的、又は免疫学的去勢」。もっぱら豚で行われる技術で、馬に応用される可能性と問題について、記者はこれまで、まったく思いも寄らなかった。 雄豚を雄として成熟させてしまうと「雄臭」と呼ばれる独特なにおいを放つ。食肉とした際も、これが一般に「消費者には嫌悪される」と言われる。対策をしなければ、少なくとも雌豚の肉の方が圧倒的に重宝されるだろう。養豚業にとっては生まれてくる約半分の雄豚の肉の価値を支えるのは重要課題だ。 そこで
捨てるくらいなら、僕らボランティアに回して―。国際オリンピック委員会(IOC)と東京五輪組織委員会が東京都内で報道陣向けに毎日開いている定例会見に31日、五輪メインプレスセンターのIBC(テレビ局の五輪活動拠点)付近でボランティアをしている大学4年生(22)が“乱入”。「弁当を廃棄するくらいなら僕たちに回して」と“陳情”した。 この学生ボランティアは手を挙げて主催者側に質問しようとしたが「質問はメディアの人に限ります」と制止された。会見終了後、同ボランティアをつかまえて話を聞くと、「弁当が大量に捨てられたという報道があるが、(ボランティアに)配られる弁当が少ないので回してほしいと思った」と質問しようとした理由を説明。実際に配られている弁当は助六ずしにサラダなどで絶対量が少ないという。別の日もチョコパン、ソーセージパン、サラダというメニューで昼食としては物足りなかったそうだ。
「無限にかっこよくなりたい」 南米・ブラジル発祥の音楽を組み合わせた格闘技「カポエイラ」の競技者で、白山市松任中学校一年の舘あかりさん(13)=同市平松町=が今月九日、世界大会のU−18オンラインカポエイラソロ大会U14女子(対象十二、十三歳)の部で初優勝した。「競技を続け、無限にかっこよくなりたい」と意気込む。(吉田拓海) カポエイラは踊りと武術を組み合わせた動きをすることから「美しい格闘技」とも呼ばれる。十六世紀、ブラジルの黒人奴隷たちがダンスに見せかけて護身術を学んだのが発祥とされる。歌や太鼓などの演奏に合わせ、全身をしなやかにつかった円運動を繰り返しながら、蹴りを矢継ぎ早に繰り出す。殴る動作は禁止されている。 舘さんは金沢市の「ゲトカポエイラ」に所属。カポエイラをしている父の利彦さん(41)の影響で、小学一年生の頃から始めた。見学に訪れた際、競技の素早い動きを「かっこいい」と感じた
福井民俗の会会長の金田久璋(ひさあき)さん(76)=美浜町=が同町を中心に信仰されている「狐(きつね)の玉」の論文をまとめた。狐の玉はキツネの毛玉のこと。全国に「稲荷」信仰はあるが、狐の玉をまつることは珍しいという。論文はキツネを神の使いとする伏見稲荷(京都)が来年三月発行する機関紙「朱」にも掲載される予定。金田さんは「狐の玉は美浜の信仰心の厚さを表している」と話す。 キツネは古くから「神の使い」だった一方、人の精神に取り付く「狐つき」や悪獣の面もあるとされてきた。嶺南では少なくとも明治時代から信仰の対象になったとみられる。 金田さんが狐の玉を知ったのは約四十年前。町の信仰を調べる中で、阿弥陀寺(美浜町丹生)で当時住職だった大久保松堂さんから紹介された。しばらくそのままにしていたが町史の編さんを通して他にも狐の玉があることを知り、昨夏から本格的に研究に取り組んだ。論文では美浜町の寺や民家に
静かに本を読んだり勉強したりする場のイメージが強い図書館で、ボードゲームを楽しむ活動が広がっている。若者が訪れるきっかけをつくるとともに、ゲームに関連した本に触れることで読書に結び付けるのが狙いだ。本や映画などと同様に、ゲームを図書館で扱う資料ととらえる動きも出ている。(小柳津心介撮影) 「えーっ、難しい!」「なるほど、素晴らしい!」。三重県鈴鹿市立図書館が開いたイベント「ノーボードゲーム・ノーライフ」。ひっそりとしているはずの夜の館内に、30人ほどの若者らの歓声が響いた。 ボードゲームで遊ぶ場を提供する津市の店「サンタス(SANTAS)」が協力し、約50種類を用意。実在するタイトルを組み合わせて新しい書名を作る「横暴編集長」や、お気に入りの本からカードが示すお題に沿った言葉を探す「みんなで本をもちよって」など、読書との関連性が強いゲームをそろえた。「クトゥルフ神話」など、ゲームのモチーフ
放火事件を報じる新聞を読みながら京都アニメーション社員らを気遣う杉山卓さん、一美さん夫婦=浜松市北区で 京都アニメーションの放火事件は、世界のファンに衝撃を与え、日本のアニメ界の未来を心配する声も広がっている。同社創業者で専務の八田陽子さんの実兄で、手塚治虫を支え、創生期から日本アニメに携わってきた浜松市北区三ケ日町の杉山卓さん(82)は不安や悲しみに押しつぶされそうになりながら、「魂込めたアニメづくりをやめちゃ、だめだ」と呼び掛ける。 杉山さんは東京都出身。二十歳の時、東映動画(現東映アニメーション)に入社。原画をトレースし、セル画を描く作業に関わった。一九六三年ごろ、手塚さんに「今必要なのは、漫画よりもアニメの人材だ」と請われ、手塚さんの虫プロダクションに入り、チーフディレクターに就いた。
家にあるゲームや、話し掛けると答える人工知能(AI)。私たちが日々使う電子機器の多くは、プログラマーによって書かれたプログラムにより動いている。プログラミングの技術を競う「競技プログラマー」として活躍する高橋直大さんに、これからのIT社会を生きる高校生スタッフが疑問をぶつけた。 世界大会でも上位に名を連ね、競技プログラミングの世界で知らない人はいない高橋さん。緊張するスタッフをよそに、プログラミングとの出合いを穏やかに話し始めた。 「高校二年まで野球部だったんだけど、ひじを壊しちゃって。何か違うことをやろうと探していたんだよね」。そんな時、パソコン研究部に遊びに行くと、マイクロソフト社が主催する、学生向けの情報技術の大会「Imagine Cup」のちらしがあった。パソコンの画面上のロボットを動かし、目的の場所に行かせるゲームの部門に興味を持ち、軽い気持ちで参加すると一次予選を通過。「自分に
豊橋技術科学大(愛知県豊橋市)は25日、高等専門学校(高専)の本科(5年課程)を卒業した学生が、同じ高専の専攻科(2年同)で学びながら同時に豊橋技科大に在籍・卒業できる「高専連携教育プログラム」の概要を発表した。2020年春入学から適用する。 同大は、高専本科を卒業した学生を3年次から編入する形で受け入れてきた。人材育成戦略の一環として国から制度提示されたことを受け、高専の専攻科生に大学を活用してもらい、地域の課題を解決する力を養ってもらおうと導入した。 新プログラムでは、高専本科で取得済みの65単位に加え、2年間で学ぶ同専攻科の30単位と大学の35単位を算入し、トータルで必要な130単位を取得したと認定する。 対象は鈴鹿高専(三重県)や岐阜高専(岐阜県)、沼津高専(静岡県)、長野高専(長野県)、奈良高専(奈良県)の専攻科進学者で、初年度の受け入れ人数は約10人。大学の授業にはインターネッ
狭すぎることで有名だったあの駅が、ついに改修の日を迎える。名古屋鉄道は、名古屋本線の西枇杷島駅(愛知県清須市西枇杷島町)について、ホーム拡幅などの工事に着手する。同駅は、あまりの狭さからベンチや屋根もなく、電車が来る直前まで乗客が待つことすらできなかった。地元の利用者が利便性向上を喜ぶ一方、鉄道ファンからは惜しむ声が上がりそうだ。 「名古屋方面の電車がまいります」。駅係員の声が響くと、細長い無人のホームに向かって、改札を通過した利用客が次々と踏切を渡っていく。西枇杷島駅で毎朝見られる珍光景だ。
賃金や労働時間の動向を把握する厚生労働省の「毎月勤労統計調査」について、全数調査が必要な対象事業所の一部を調べない不適切な調査が二〇〇四年から行われていたことが分かった。担当者間で十五年間引き継がれてきた可能性があり、データを正しく装うため改変ソフトも作成していた。統計を基に算定する雇用保険などが過少に給付されていたことも判明し、厚労省は不足分を支払うことを検討する。 しかし、東京都内では全数調査の対象が約千四百事業所あったが、実際には三分の一程度しか調べられていなかった。さらに、全数調査に近く見せかけるため、統計上の処理が自動的に行われるようプログラミングされたソフトも作成されていたという。賃金が比較的高いとされる大企業の数が実際より少ないと、実態よりも金額が低く集計される可能性がある。
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