奇跡としか思えないことがある。 どうしても現実とは思えないので、増田に経緯を書いてみる。「よくあること」なのだったら、そう言ってもらえると有り難い。あんまりリアルに書いて知り合いに思い当たられても困るので、年齢や状況は適当に創作しておく。事実に基づいているのは「動機」だけだ。 20歳のときに23歳の男と同棲していた。現実を見ない奴で、売れもしない歌を歌って暮らしていた。お金にならないので、当然稼ぐのはこちらだ。20年前のことだ。当時はまだバブルの余波で「若い女性」の稼ぎ口などいくらでもあった。男一人抱えるのなど楽勝だと思った。だが、1年経ったら雲行きが変わってきた。仕事をクビになり、次の仕事が見つからない。貯金は底をついた。お互いの親からは勘当同然の扱いを受けていたので、親には頼れない。切羽詰まって男に相談した。 「仕事をクビになった。貯金もない。来月の家賃は払えない」 「じゃあ、どうする