天ぷらや蕎麦、寿司、鰻、親子丼などに比べ、いわゆる「超有名店」というのは少ない、かつ丼。でも、どこで食べても、そこそこに美味い安定感・安心感は異常だと思う。 高級店の高いかつ丼はもちろん美味いが、不味いなら不味いなりの美味さがある。 肉が薄くても、柔らかくなくても、アツアツでなくても、なんならスーパーの惣菜コーナーのかつ丼だって十分楽しい。 なぜかつ丼は、こうも外れが少ないのだろうか。勝手に真剣に考察してみたいと思う。 ■「卵とじ」「ソースがらめ」の万能調理法 もともと「卵丼」があるくらいだから、卵と甘い出汁でとじて不味いわけがない。加えて、玉ねぎの甘みもあって、しかも、具材はボリュームある「かつ」。 「美味しい」の上に「美味しい」を重ねていくわけだから、ますます美味しいに決まっている。 一方、ソースかつ丼のソースのパンチ力は無敵。さまざまな野菜類がとけこんでいるソースは、全ての材料に一体