長時間労働やパワーハラスメントによって若者を使い潰す「ブラック企業」から身を守るためのシンポジウム「ブラック企業の“見分け方”と“対処術”」が10日、京都市中京区の京都弁護士会館で行われ、同市内に住む20代の男性が生々しい被害体験を語った。 男性は平成24年4~9月、新卒の正社員として不動産会社で働いた。新入社員研修は1週間の合宿で、早朝のランニングや「声出し」を繰り返し、細切れの仮眠を計4時間しか取ることが許されず、疲弊したところに会社の考え方を刷り込まれた。「洗脳ではないか」と疑問を口にすると、同期からなじられたという。 時間外労働は月平均200時間を超え、大半がサービス残業。深夜や休日は、社員旅行で披露させられる劇の練習に費やされた。上司に頭痛を訴えても「それぐらい当たり前」と取り合ってもらえなかった。 男性は「まるでカルト宗教の洗脳だった。家族や出身大学の関係者にさえ理解されなかっ