沖縄県の米軍普天間飛行場移設問題で、鳩山首相は23日の沖縄再訪問で、移設先を同県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿岸部とする考えをやっと表明した。 自ら期限に設定した今月末を控え、さすがに言及を避けるわけにはいかなかったためだが、迷走の末の現行計画回帰に沖縄の反発は強まるばかりだ。 ◆紙を読み上げ◆ 「鳩山は沖縄から出て行け」 県庁を取り囲む県内移設反対派のシュプレヒコールが響く中、首相は23日午前、6階の知事応接室で仲井真弘多知事と向き合った。 首相は丸めたA4判数枚の紙を、硬い表情のまま伏し目がちに読み上げながら、「辺野古」への移設を表明。「なぜ県内なのだ、という皆様のお怒りはごもっともだ」と釈明して陳謝した。 昨年9月の政権交代から8か月余。迷走に迷走を続けた末、首相は、日米が2006年に合意した現行計画にほぼ戻らざるをえない、とついに認めた。 「最低でも県外移設」と繰り返して