1979年に『機動戦士ガンダム』で、ロボットアニメの世界にリアリティを取り入れる新しいジャンルを生み出した富野由悠季監督。82歳にして、今なおアニメの最前線で挑み続ける富野監督のクリエイティビティの源はどこにあるのか。東京・杉並のバンダイナムコフィルムワークスの社屋「ホワイトベース」の会議室で富野監督の「THE CHANGE」について聞いた。 【インタビュー第2回/全5回】 日本大学芸術学部映画学科を卒業し、富野監督は1964年に手塚治虫のアニメ制作会社「虫プロダクション」に入社。そこで大きな衝撃を受けたという。 「虫プロの一番年上の社員がぼくより1つ年上なだけなの。大学のときの1年先輩が録音部や撮影部にいたり、すでに演出をやっている人もいて、それが最年長。そのほかにアニメーターとか彩色をやってくれるお姉さんもいたんだけど、東映動画から流れて来たそのほとんどが年下の人たちだった。 中には中