またしても化学工場で重大事故が起こってしまった。 1月3日、「DOWAハイテック」本庄工場で排水タンクが破裂し、派遣社員2人の命が奪われた。銀粉の生産、メッキ加工に携わる同工場は、DOWAホールディングス傘下の主力拠点の1つ。ソーラーパネル向け銀粉で8割、ボタン電池用酸化銀で7割の世界シェアを握る。事故が起こったのは、その銀粉の生産工程だった。 銀粉の生産では、最終工程として排水をタンクで濃縮し、適宜、希釈した硝酸をタンク内に注入して洗浄しながら排水中の銀を回収する。タンク内の温度は摂氏80度を目安に管理されているが、何らかの原因で温度が摂氏85度に上昇。タンクののぞき窓が破裂し、窒素化合物の有毒ガスが外に吹き出した、と見られる。 作業自体は通常のプロセスであり、会社側は「過去にトラブルはなかった。プロセスも変更してない。実際に装置をセッティングしたのは社員だし、派遣社員も熟練者だった。詳
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