08年10〜12月期の実質国内総生産(GDP)の速報値は、戦後2度目となる年率10%超のマイナス成長に陥った。9月に米大手証券が破綻(はたん)した「リーマン・ショック」をきっかけとする世界的な金融危機と実体経済の悪化を受け、輸出頼みの国内景気が戦後最速のペースで落ち込みつつある状況を反映している。 09年1〜3月期の実質GDPも、2四半期連続で年率2ケタのマイナスに陥ると予測する民間シンクタンクが目立つ。現実になれば戦後初の異常事態だ。08年10〜12月期まで3期続けてマイナス成長だったが、少なくとも4期連続となることは避けられないと見られている。これも戦後初めてだ。 最近の統計データによると、歴史的な悪化ぶりを示しているのは輸出と生産だ。すでにユーロ圏は3期連続、米国も2期連続のマイナス成長に陥り、中国やインドといった新興国の高成長にも急ブレーキがかかって、世界同時不況が深刻化。外需