三菱重工業は2023年10月11日、同社が取り組んでいる宇宙事業に関する説明会を開いた。その席で同社防衛・宇宙セグメント宇宙事業部技師長 H-IIAロケット打上執行責任者の徳永健氏は、報道陣からの質問に答えて「(LE-9エンジンについては)総じて大きな問題はなかった。個々にはフライトで初めて判明した点もあったが、課題としていたような大きな問題はなかった」との見解を示した。
![H3初号機打ち上げでLE-9エンジン「総じて問題なかった」、三菱重工が見解](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/0d19fe859d6df330372ffd8c509066896731bb36/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fxtech.nikkei.com%2Fatcl%2Fnxt%2Fcolumn%2F18%2F01540%2F00065%2Ftopm.jpg%3F20220512)
三菱重工業は11日、次世代大型ロケット「H3」について将来的に年間で最大6基の打ち上げを見込んでいると明らかにした。 三菱重の宇宙事業部で技師長を務める徳永建氏が都内で開催した説明会で語った。現行の大型ロケット「H2A」は50号機が最終となる予定で、その後に「H3」のみによる運用になった段階で見込む打ち上げ回数だという。 H3ロケットを巡っては初号機が3月に打ち上げに失敗している。2号機の打ち上げ時期について問われると、徳永氏は1年も待っているわけにはいかないとし、「そんなに遠くないところでやる必要がある」と語った。 関連記事: H2Aロケット打ち上げ成功、月面探査機搭載-三菱重株など上昇 (2)日本の新型ロケット「H3」打ち上げ失敗、発射後に指令破壊 (3)
(CNN) 米宇宙企業スペースXの衛星通信網スターリンクが地上で重大なリスクを生じさせる可能性があるとする報告書を、米連邦航空局(FAA)が議会に提出した。これに対してスペースXは、内容に誤りがあるとして訂正を求めている。 報告書は非営利調査機関「エアロスペース・コーポレーション」の協力でまとめられ、FAAが5日に議会に提出した。 報告書ではスターリンクのような大規模衛星網の潜在的危険性を指摘し、2035年までに衛星群の大規模化が予定通りに実現し、スターリンク衛星が大気圏突入で燃え尽きずに残骸が落下した場合、地球上で2年ごとに1人が負傷または死亡すると予想している。 さらに、35年までに年間0.0007の確率で、宇宙から落下してくる残骸に航空機が衝突して墜落する可能性があると推定した。 スペースXは9日付の書簡でこの内容を批判。スターリンクの衛星に関連して負傷や死亡のリスクがあるという主張
遠藤氏:モデレーターを務めさせていただきます、INCLUSIVE SPACE CONSULTINGの遠藤です。人工衛星のデータを使った農業・林業・防災などの分野での事業開発をしております。 衛星も宇宙に行かなければ意味がない、そして衛星を宇宙に届ける輸送手段がロケットということで、Session2では「いま、ロケットの開発ってどうなってるの?」というお話をみなさんに理解いただけるようなセッションになればいいなと思っています。さっそく登壇者のお二人は、自己紹介と取り組みのご紹介をお願いいたします。 稲川氏:インターステラテクノロジズ株式会社の稲川と申します。2005年ごろから「これから小型ロケットの時代が来る」と考えていました。当時ロケットを作るというコンセプトを立ち上げて進めていたのが我々の創業者の堀江(貴文)さんです。個人プロジェクトとして続けてきていましたが、2013年に大樹町に本社を
インターステラテクノロジズと情報通信研究機構(NICT)が、超超小型衛星を用いた通信システムに関する共同研究契約を締結フォーメーションフライト衛星通信の事業化推進へ 宇宙輸送と宇宙利用を通じて地球の課題解決を目指す宇宙の総合インフラ会社インターステラテクノロジズ株式会社(本社:北海道広尾郡⼤樹町、代表取締役社⻑:稲川貴⼤、以下インターステラテクノロジズ)は2023年10月、国立研究開発法人情報通信研究機構(本部:東京都小金井市、理事長: 徳田英幸、以下NICT)と、超超小型衛星によるフォーメーションフライト(編隊飛行)を用いた通信システムに関する共同研究(本共同研究)を開始しましたので、お知らせいたします。衛星通信領域において高度な先端技術を保有するNICTとの共同研究を通じ、インターステラテクノロジズの人工衛星開発を加速させ、ロケット事業と人工衛星事業両方を有するという、国内では唯一とな
超超小型衛星「ナノサット」を大量に打ち上げて、軌道上で大きな編隊を組み、超大型のアンテナの役割を果たさせる。それにより、Starlinkのように地上に特別なアンテナを設置しなくても、スマホで衛星通信が可能になる「衛星通信3.0」が実現する。その基本的な技術確立のための共同研究を、日本のインターステラテクノロジズと情報通信研究機構が開始する。 高性能な大型の通信衛星を打ち上げるかわりに、小さな通信衛星をたくさん打ち上げて地上をくまなくカバーしようという考え方は、日本でもKDDIがサービスを提供しているSpaceXのStarlinkが実現している。何千基もの小型通信衛星を低軌道上に飛ばして高速インターネット回線を空から提供する「コンステレーション」という方式だが、使用される衛星は長さ1メートル程度と大きい。第二世代となる「Gen2 System」は乗用車ほどの大きさだ。それだけのものを大量に打
10月5日、 台湾侵攻を狙う中国が、台湾と世界の通信を遮断するためインターネット用海底ケーブルの切断に動くとすれば、通信回線維持の上で重要になるのは、低軌道人工衛星だろう。写真は2022年3月、打ち上げがキャンセルされ、発射台から撤去される英ワンウェブの衛星を搭載したソユーズロケット。カザフスタン・バイコヌール宇宙基地で撮影。ロシア国営宇宙企業ロスコスモス提供(2023年 ロイター) [ロンドン 5日 ロイター] - 台湾侵攻を狙う中国が、台湾と世界の通信を遮断するためインターネット用海底ケーブルの切断に動くとすれば、通信回線維持の上で重要になるのは、低軌道人工衛星だろう。 今年6月には台湾デジタル担当相のオードリー・タン氏が欧州を訪れ、人工衛星通信サービスを手がける英ワンウェブと会談した。ワンウェブは、既に幾つもの政府や民間顧客に衛星通信サービスを提供している実業家イーロン・マスク氏率い
英国宇宙庁(UK Space Agency)と国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、H3ロケットに適用する静止衛星Lバンドネットワークを用いた軌道上テレメトリ中継サービスの開発プロジェクト「InRange」に関して、日英二国間の協力を開始することに合意しました。当該サービスは、H3ロケットによる飛行実証を予定しています。 本二国間協力は、両宇宙機関間で2021年に締結した協力覚書(MoC)に基づくものとなります。本二国間協力の枠組みのもとで実施される「InRange」プロジェクトにおいて、英国宇宙庁は、International Bilateral Fund(注1)の仕組みを通じ、Viasat社に対し、同社のグローバルな静止衛星Lバンドネットワークを用いた、打上げロケット用の新しい軌道上テレメトリ中継サービスの開発について、開発資金の一部負担を行います。日本においては、JAX
NASAの火星サンプル回収ミッション、「非現実的」とダメ出しを受ける2023.10.04 21:009,588 Passant Rabie - Gizmodo US [原文] ( たもり ) 一度立ち止まって考えるいい機会。 火星から岩石サンプルを持ち帰るというNASAの複雑なミッションのコスト増大とスケジュールの遅れを受け、独立審査委員会が調査を実施しました。 同委員会による調査結果は、NASAのマーズ・サンプル・リターン(MSR)計画は問題が山積みで、現在の予算とスケジュール想定では不可能に思えると提言しています。 NASAは先週、マーズ・サンプル・リターン(MSR)の独立審査委員会による最終報告書を公開しました。またその報告書を精査して、2024年第2四半期までに同ミッションの進め方について勧告するチームを立ち上げたとも発表。 それまでの間、正式なミッションコストとスケジュールを確定
ロケット開発のインターステラテクノロジズ(IST、北海道大樹町)は文部科学省のスタートアップなどを支援する事業の採択を受けた。2024年9月末までの交付額は最大20億円。小型人工衛星を搭載して打ち上げを目指すロケット「ZERO(ゼロ)」の研究開発資金
【読売新聞】 宇宙航空研究開発機構( JAXA ( ジャクサ ) )は2日、日本初の月面着陸を目指す月面探査機「 SLIM ( スリム ) 」が地球周回軌道を離れて月に向かったと発表した。探査機に異常はないという。 SLIMは9月、
2023年7月14日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発中の全段固体燃料ロケット「イプシロンS」の第2段モーターが地上燃焼試験中に爆発した。炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製モーターケースの一部が想定以上の高温になって強度が低下し、燃焼時の内部圧力に耐えきれなくなって爆発した可能性が高い。その原因について、JAXAは「推進剤燃焼異常」と「インシュレーション断熱不良」の2つに絞り込んだ。 「イプシロンS」はJAXAが開発を進めている3段式の全段固体燃料ロケットで、2024年度の初号機打ち上げを目指している(図1)。「H3」と共に日本の次期主力ロケットとして位置付けられている機種だ。JAXAは2013年度に初号機を打ち上げた全段固体燃料ロケット「イプシロン」の改良を段階的に進めており、イプシロンSはその最新機種となる。地球を南北に周回する太陽同期軌道に600kg以上を打ち上げる能力を持
株式会社ElevationSpace(エレベーションスペース)は9月21日、民間主導の宇宙ステーションに接続が検討されている新たな日本モジュールからの高頻度サンプルリターン事業の検討を行うと発表しました。【2023年9月28日15時】 【▲ 国際宇宙ステーション(ISS)のロボットアームでキャプチャされる新型宇宙ステーション補給機「HTV-X」の想像図。「きぼう」後継機はHTV-Xをベースに改修・開発が検討されている(Credit: JAXA)】地球低軌道での科学実験や技術実証などに活用されている国際宇宙ステーション(ISS)は、太陽電池アレイの発電能力低下など老朽化が進んでおり、2030年に運用を終了して廃棄(大気圏への再突入)することが予定されています。ISSの運用終了後の地球低軌道では民間主導による宇宙ステーションの建設・運用が検討されており、すでにアクシオム・スペースやブルー・オリ
打上延期も気後れなし、アストロスケールのデブリ除去実証衛星「ADRAS-J」が完成:宇宙開発(1/2 ページ) アストロスケールは、宇宙ごみであるデブリ除去の技術実証に向けて開発した衛星「ADRAS-J」のミッションや搭載技術について説明。2023年11月に予定していた打ち上げは延期となったものの、2024年3月末をめどとするミッション完了に向け鋭意準備を進めている。 アストロスケールは2023年9月26日、東京都内で会見を開き、宇宙ごみであるスペースデブリ(以下、デブリ)除去の技術実証に向けて開発した衛星「ADRAS-J」のミッションや搭載技術について説明した。同年11月に米国Rocket Lab(ロケット・ラボ)のロケット「Electron」で打ち上げる予定に合わせてADRAS-Jは完成しており、射場のニュージーランドに送る準備が進んでいたものの、9月19日にRocket LabのEl
国際宇宙ステーション(ISS)には2023年9月22日の時点で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の古川聡宇宙飛行士をはじめ10名のクルーが滞在しています。そのうちの1人、アメリカ航空宇宙局(NASA)のフランク・ルビオ(Frank Rubio)宇宙飛行士の連続宇宙滞在時間が、2023年9月21日でちょうど1年に達しました。ルビオ飛行士はアメリカ人宇宙飛行士による連続宇宙滞在時間の最長記録保持者となっています。【2023年9月22日14時】 【▲ 国際宇宙ステーション(ISS)に係留中のクルードラゴン宇宙船「フリーダム」の船内から、Crew-5ミッションのクルーを乗せた別のクルードラゴン宇宙船「エンデュランス」がISSに接近する様子を見守るアメリカ航空宇宙局(NASA)のフランク・ルビオ宇宙飛行士。2022年10月6日撮影(Credit: NASA)】ルビオ飛行士はロスコスモスのセルゲイ・プ
アメリカの民間宇宙企業ストーク・スペース(Stoke Space)は、同社が開発を進めている再使用型ロケットのプロトタイプによる飛行試験をワシントン州モーゼスレイクの同社試験場で現地時間2023年9月17日に実施し、成功したと発表しました。【2023年9月19日10時】 【▲ ストーク・スペースが開発中のロケット2段目プロトタイプによるHopper 2試験の様子(Credit: Stoke Space)】地上から宇宙へとペイロード(人工衛星などの搭載物)を打ち上げるために使われるロケットは、アメリカ航空宇宙局(NASA)が運用していたスペースシャトルのオービターおよび固体燃料ロケットブースターのような一部を除いて、これまで使い捨てられることの多いシステムでした。 近年ではスペースXの「ファルコン9」ロケットで1段目(ファルコンヘビーのブースターを含む)とフェアリング(打ち上げ時にペイロード
どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。 今回は「太陽系の構造はどれくらい特別なのか?」というテーマで動画をお送りしていきます。 太陽系の歴史や、生命の探査を行う上で、太陽系の構造が他の惑星系と比べてどれほど特別なのかを知ることは極めて重要です。 そんな中、太陽系の特異性を知る上で役立つ可能性のある研究成果が発表されていました。 ●系外惑星の探査 太陽系外惑星(系外惑星)は、今から30年ほど前の1992年に史上初めて発見されるまで、存在するはずだけど発見例がない、SFの世界にのみ登場する仮説上の天体でした。 これほど最近まで発見されていなかったのは、系外惑星が地球から非常に遠い場所にあるのもそうですが、恒星のように自らエネルギーを生み出して輝く天体ではないため、非常に暗く観測が困難なことが原因です。 ですが2009年~2018年まで活躍したケプラー宇宙望遠鏡を筆頭に、観測技術の大きな進
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