ポイント 気管が過剰に伸長するショウジョウバエ変異体を解析 気管上皮細胞の拡張力と細胞外マトリクスの弾性力が拮抗し、気管の長さを制御 シンプルな物理モデルを構築して、同定したメカニズムのシミュレーションに成功 要旨 理化学研究所(理研、野依良治理事長)は、ショウジョウバエの胚において、細胞外マトリクス(基質)[1]の弾性力が気管の形態形成を制御していることを明らかにしました。そして、管の長さと形状の安定性は気管上皮細胞[2]の拡張力が細胞外マトリクスの弾性力と拮抗することで決まるという新しい仕組みを見いだしました。これは、発生・再生科学総合研究センター(竹市雅俊センター長)形態形成シグナル研究グループの董波(ボ・ドン)国際特別研究員(現 研究員)、林茂生グループディレクターらと、フランス キュリー研究所のEdouard Hannezo(エデュアルド・ハネッツォ)氏との国際共同研究グループの