今回のアンケート調査で、現時点では研究者と比較して一般の方々のキメラ動物を使った研究に対する許容度が低いことがあきらかになりました。一般の方々と研究者との認識の違いを埋めるために、研究者が継続的に情報発信や社会との議論を行いながら、一般の方々と研究者との間で相互理解をすることが重要です。 概要 動物とヒトの細胞が混ざった動物、いわゆるキメラ動物を使った研究は、再生医療用のヒトの臓器を動物の体内で準備したり、ヒトの臓器の出来方を調べたり、さまざまな科学研究に役立つことが期待されています。日本ではヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律によりそうしたキメラ動物を作ることは認められておらず、人または動物の胎内に移植することを禁止したうえで、基礎研究に限って受精から14日までの胚であれば研究に利用しても良いとされていました。技術の進歩に伴って、もう少し進んだ研究まで認める方向で、ガイドラインの