米アラスカ州ホーマーで見かけたアメリカコガラ。鳥ケラチン障害に特徴的なくちばしの奇形が見られる。アラスカで1年を過ごすアメリカコガラは、この奇形が起こると羽づくろいができなくなり、餓死か凍死に至ることが多い。科学者たちはこのほど、アラスカ内外に広がっていると思われるウイルスが原因ではないかと発表した。(PHOTOGRAPH BY MARTIN RENNER) 米国アラスカ州にいる数千羽の野鳥で、くちばしが異常に伸びて湾曲する奇形が確認されている。この原因は長らく不明だったが、最新のDNA分析技術を用いた分析により、20年来の謎が解明に近づいている。 分析の結果、コガラウイルス(poecivirus、コガラ属のウイルスの意)という新種のウイルスが、コガラやカラスなどの鳥にくちばしの奇形を起こしている可能性があると判明した。くちばしがゆがんだ箸のように交差してしまうこともあり、そうなると餓死し
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