要点 地球で最初に光合成を始めた細菌は、硫化水素を利用していたと推測 硫化水素は哺乳類で、細胞機能の恒常性維持や病態生理の制御に関わるが、詳細なシグナル伝達機構は不明 硫化水素に応答して遺伝子発現を調整するタンパク質を紅色細菌から初めて発見 概要 東京工業大学 生命理工学院の清水隆之大学院生(博士課程)と、バイオ研究基盤支援総合センター・地球生命研究所の増田真二准教授らの研究グループは、紅色細菌[用語1]から、硫化水素に応答して遺伝子発現[用語2]をコントロールする新たなタンパク質「SqrR」を発見した。 このタンパク質を欠損した紅色細菌は、硫化水素濃度に応じた光合成生育が不全になることから、初期型の光合成の調節に重要と考えられる。このタンパク質は、特定の2つのアミノ酸間の架橋反応により外界の硫化水素濃度をモニターしていることがわかった。「SqrR」の機能解析は、硫化水素認識システムの分子
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