一世を風靡した「ラテ」や「ヴェンティ」はもう落ち目。かつて熾烈を極めたコーヒー戦争の末の意外な勝者とは 覚えているだろうか。スターバックスの客がエリート志向と言われ、ダンキンドーナツの常連は「ラテ」や「ヴェンティ」といった外国風の呼び名を皮肉り、マクドナルドのコーヒーが突如として高級に変身した、あの頃を。ありがたいことに、大手が火花を散らしたコーヒー戦争はいったん終息したようだ。でも結局、勝ったのは誰なのか? それはバリスタでも、カフェイン漬けの常連客でもない。自宅で入れたカップ1杯のコーヒーを持って通勤する普通の人々だ。 コーヒー戦争の引き金になったのは、王者スターバックスの低迷だ。同社は09年、業績の振るわない米国内の600店舗を閉鎖。今年1月にはさらに300店舗を閉じ、7000人近い人員削減を行うことを発表した。 チャンスをかぎつけたマクドナルドやダンキンドーナツなど競合他社は、宣伝