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滋賀県の神社に伝わってきた洋剣がある。フェンシングで使われるような細身の剣に華麗な装飾が施された、「レイピア」と呼ばれる剣だ。およそ400年前にヨーロッパから伝わった伝来品だと考えられてきたが、科学的調査で意外な結果が明らかに。日本で確認されている唯一のレイピア。いったい誰が何のために作ったのだろうか。 (大津放送局記者 川上寛尚) まっすぐに伸びた1メートル近い剣身。つかの周りには立体的な装飾が施され、つばには双頭の鷲(わし)の文様がある。 形も装飾も、どう見ても日本のものとは思えないこの剣は、およそ400年前にヨーロッパからもたらされた伝来品だと考えられてきた。 レイピアは、16世紀から17世紀のヨーロッパで用いられていた武器だ。騎士道精神の象徴とされ、当時の上流階級のポートレートには必ずといっていいほど腰につけた姿が描かれている。 そんな剣が伝わってきたのは、滋賀県甲賀市の小さな神社
65年近く火星を観測し続けた福井県のアマチュア天文家の観測スケッチが、火星観測の「聖地」として有名な米国のローウェル天文台に収蔵された。その数は数万枚に及び、高感度撮影や探査機による観測が始まる以前からの、半世紀にも及ぶ継続的な記録として今後活用されるという。 天文家は福井県坂井市の故・南政次(まさつぐ)さん。福井市出身で、京都大学理学部へ進学。ノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹教授のもとで素粒子物理学の博士号を取り、同大学数理解析研究所の助手になった。一方で中学時代から火星観測に熱中し、1954年ごろから死の直前まで、65年近くにわたって観測を続けた。 体調を崩し、今年1月28日、間質性肺炎のため80歳で死去。52年間連れ添った妻知子さん(76)のもとに、中性紙の白帳90冊に描かれた69年以降の観測スケッチ計数万枚が残された。 火星は、太陽系で地球の一つ外側の軌道を回る。二酸化炭素が主成
プログラマーにとって「どうすればより効率よくプログラムを組み上げられるのか」は常に頭を悩まし続ける問題の1つとなっていますが、その道のエキスパートであるエンジニアのジュリオ・ビアソンさんが30年間ソフトウェア開発に携わってきた経験から学んだことについてブログにまとめています。 Julio Biason .Net 4.0 - Things I Learnt The Hard Way (in 30 Years of Software Development) https://blog.juliobiason.net/thoughts/things-i-learnt-the-hard-way/ ビアソンさんは多数ある「学んだこと」を以下の3つに大きくわけてまとめています。 ◆ソフトウェア開発について ◆チーム・仕事について ◆個人的なことについて これからプログラマーになろうとしている、あるいは
Point ■「ニューヨーク・タイムズ」がアラン・チューリングを追悼する訃報記事を死後半世紀たって掲載 ■チューリングが残した偉大な業績は、大戦中の暗号解読や人工知能の発展など多岐にわたる ■同性愛の罪で有罪判決を受け自殺し、死後半世紀以上を経て英政府から公式謝罪を受ける 6月7日はイギリスの天才数学者アラン・チューリング(1912年6月23日~1954年6月7日)の命日である。 チューリングは大戦中の暗号解読やAI分野の先駆者として華々しい業績を誇っているにも関わらず、戦後の政府による扱いは手酷いものだった。 同性愛の容疑(英では1967年まで違法だった)で有罪判決を受け、入獄か化学的去勢かの選択を強要されたのだ。 彼は化学的去勢を選び、性欲を抑える女性ホルモンを投与されたものの、結局自室で自ら命を断った。 アラン・チューリング/Credit:ja.wikipediaそんな彼にニューヨー
<通信システム、電力インフラなどに現代文明の中心的インフラに甚大な被害をもたらすおそれがある太陽嵐だが、過去70年の10倍規模の太陽嵐が2600年前に発生したことがわかった> 太陽嵐とは、フレアと呼ばれる太陽表面での爆発的現象によって生じる、高速・高エネルギーのプラズマ(電離気体)や荷電粒子、電磁波の流れである。70年ほど前から研究者によって直接観察されるようになり、人工衛星や地上の通信システム、電力インフラなどに甚大な被害をもたらすおそれがあるものだということがわかってきた。 たとえば、1989年にはカナダのケベックで太陽嵐による大規模停電が起こり、2003年にもスウェーデンのマルメで同様の事象が発生している。 紀元前660年に最大規模の太陽嵐が発生していた では、人類が太陽嵐を直接観察し始める以前、いつ、どれくらいの規模の太陽嵐が発生していたのだろうか。スウェーデンのルンド大学の研究チ
日本人初のノーベル賞を受賞した物理学者、湯川秀樹博士(1907~81)の計算ノートや講演原稿、写真など、貴重な史料約140点のネット公開を、大阪大が始めた。ノーベル賞につながった「中間子論」の研究に没頭し、仲間と議論を深めていく様子がうかがえる。 史料は、京都大基礎物理学研究所湯川記念館史料室に保管され、これまでは複雑な手続きを経なければ、見ることができなかったもの。湯川博士の大阪帝国大在勤時代を中心に、計算ノートや講演原稿など99点、写真39点を公開。大阪大の総合学術博物館のウェブサイト(https://www-yukawa.phys.sci.osaka-u.ac.jp)で見ることができる。 サイトでは、米国の物理学会誌「フィジカル・レビュー」から論文の掲載不可を伝えられた通知やその反論なども掲載。後に日本人2人目のノーベル物理学賞を受ける朝永振一郎博士からの手紙なども収録している。 同
「#MeToo(ミートゥー)」など女性の権利擁護に世界的な関心が高まる中、「不遇の女性科学者」として知られる英国の故ロザリンド・フランクリン氏(1920~58)の名前が欧州宇宙機関(ESA)の火星探査車に冠されることになった。探査車は2021年に着陸し、生命の痕跡などを探る予定だ。 フランクリン氏は、62年のノーベル医学生理学賞の対象となった「DNAの二重らせん構造の発見」で重要な役割を担ったが、37歳で早世し受賞を逃した。生前も死後も、男性の同僚たちに比べて正当に評価されなかったとされ、今回の命名は業績の顕彰になるともいえる。 発表した英国のスキッドモア・大学・科学・研究・イノベーション担当相は、「彼女がキャリアにおいて多くの障害を乗り越えたように、『探査車ロザリンド』が成功裏にこの刺激的な冒険をやり抜くことを望む」と述べた。 英宇宙局の女性幹部も、「彼女がDNAの研究を通じて地球上でし
見えてるはずなのに見ていないことに気づくと、より世界が見えるようになる。目にウロコなどなく、先入観に邪魔されていただけなのだ。そして、先入観に気づくだけで、世界が一変する。なぜなら、そこに「ある」という確信をもって、見ようとするからだ。 「惑星系=太陽系」という先入観 たとえば、系外惑星。太陽系以外の惑星のこと。観測技術が向上したにも関わらず、近年までほとんど見つけることができなかった。しかし、1995年に「ホット・ジュピター」と呼ばれる系外惑星が見つかってから、ほとんど爆発的といってもいいほど大量に発見されている。 ここで重要なのは、ひとたび見つかると、ラッシュのように見つけられる点にある。なぜか? それは、それまで探す対象としていたモデルが、太陽系だったから。われわれのよく知るサンプル(=1)を基に望遠鏡を向け、似たようなサイズや軌道や周期を探しても、なかなか見つからない。 しかし、超
南極半島で岩石と接触する氷。2017年10月、NASAの研究ミッション「オペレーション・アイスブリッジ」で撮影された。遠い昔のスノーボールアースと呼ばれる時代には、こうした極地のような風景が地球全体に広がっていたかもしれない。(PHOTOGRAPH BY MARIO TAMA, GETTY) グランドキャニオンは地質学の巨大な図書館だ。その岩石には、何十億年という地球の歴史が刻み込まれている。しかし不思議なことに、どこを見てもある時期の地層がごっそりと失われている。失われたのは最大で12億年分というから相当な量だ。 この大きな空白は「大不整合」と呼ばれ、グランドキャニオンだけでなく、世界中に存在する。大不整合に分断された地層の一方は、約5億4000万年前に始まったカンブリア紀の堆積岩で、複雑な多細胞生物の化石が残されている。だがその真下には、約10億年かそれ以上前に形成された、化石のない結
「ハッブルの法則」の名称変更が承認された。これからは「ハッブル・ルメートルの法則」となる。では、ルメートルとは何者か? なぜいまに至るまで名前が忘れられてきたのか? そこには根深い「宗教と科学」の葛藤が背景にあった。 続々重版出来、話題の書『科学者はなぜ神を信じるのか』より秘史を紹介する──。 「ハッブルの法則」の名称が変更される! 人類が発見した宇宙についてのさまざまな法則の中で、おそらく最も有名なのが「ハッブルの法則」だろう。 このサイトの読者ならご存じの方も多いと思うが、ひとことでいえばこの法則は、宇宙が膨張していることを示すものである。 夜空に光る星と星の間の距離を正確に観測すると、時間がたつにつれてどんどん距離が大きくなっていく。つまり、お互いに遠ざかっている。そして遠方にある星ほど、遠ざかる速度は大きい。 よく説明に使われるたとえ話は、「星に見立てた点を表面に打った風船をふくら
X線を発生する天体「パルサー」を大学院生の時に発見するも、その業績が認められ1974年度ノーベル物理学賞を受賞したのは上司だったというジョスリン・ベル・バーネル氏が、数十年の時をへて賞金約3億円の科学賞を受賞することになりました。バーネル氏は、この賞金を女性や少数民族といったマイノリティの学生のために使うとしています。 Breakthrough Prize – Special Breakthrough Prize In Fundamental Physics Awarded To Jocelyn Bell Burnell For Discovery Of Pulsars https://breakthroughprize.org/News/45 Bell Burnell: Physics star gives away £2.3m prize - BBC News https://www.
琥珀の中に5400万年前のヤモリ…まるで生きているような保存状態 天然樹脂の化石である琥珀(こはく)。 その琥珀の中に、まるで生きているかのような5400万年前のヤモリが取り込まれていました。 a 54 million yo gecko trapped in amber a 54 million yo gecko trapped in amber from r/pics わわっ、今にも動き出しそうなほど生き生きとしたヤモリ。 はるか5400万年前からずっとこの状態とは、恐るべしですね……。 海外掲示板のコメントをご紹介します。 ●これらの化石が歴史の一部として保存されていることがすごい。 ↑完全にクレイジーだよ。そして気味が悪いほどだ。この小さいやつらはこの9900万年の間にそれほど進化もしていないんだ。 ↑それが理由で自分はクラゲを信用していない。5億年も骨もなしに効率よく存在しているな
医療界での評価が少ないまま、かなり広く使われている丸山ワクチンの働きがほぼ明ら かになってきた。日本医大の高橋秀実教授 (微生物・免疫学) が、2018年 5月19日、東京で開かれた講演会で発表した。 隔日投与に先見の明 高橋教授によると、丸山ワクチンは、がんに対する免疫の鍵を握る、白血球の 1種である「樹状細胞」を活性化することがわかった。白血球のわずか 1万分の 1ほどしかない特殊な細胞で、1973年に発見した米国ロックフェラー大のラルフ・スタインマン博士は2011年度のノーベル医学生理学賞を受けている。 免疫細胞にはいろいろあるが、「殺し屋」リンパ球・T細胞は侵入した細菌やウイルスのほか、がん細胞も攻撃する。このT細胞にがんの目印を教えるのが樹状細胞の重要な役割だ。 数年前から樹状細胞に関する新発見が相次いだ。がん細胞は反撃として液性因子を出して樹状細胞を不活化する。また、樹状細胞を
これまで野生種と考えられていたプルツワルスキー(2016年1月22日撮影)。(c)AFP PHOTO / GENYA SAVILOV 【2月23日 AFP】世界の野生種のウマは、すでに絶滅していたとする研究結果が22日、発表された。ウマの祖先の最新DNA分析に基づく系統樹の書き換えにつながる予想外の結果だという。 米科学誌サイエンス(Science)に掲載された論文によると、地球に現存する最後の野生種と大半の人々が考えていた「プルツワルスキー(Przewalski、 モウコノウマ)」は、実際には所有者の元から逃げ出した家畜馬の子孫なのだという。 論文の共同執筆者で、米カンザス大学(University of Kansas)生物多様性研究所・自然史博物館考古学部門の学芸員のサンドラ・オルセン(Sandra Olsen)氏は「これは大きな驚きだった」と話すも、「結果は、生きている野生馬が地球上
地球の歴史で約77万〜12万6千年前の年代が「チバニアン」(千葉時代)と命名される見通しになったことが13日、関係者への取材で分かった。この年代の基準地として千葉県の地層を国際学会に申請し、命名を目指す日本の研究チームが、競合するイタリアを一次審査で破った。週内にも発表する。正式決定すれば地質年代に初めて日本の名前が付く快挙となる。 日本チームとイタリアの2チームは6月、この年代の国際標準となる基準地の地層を国際地質科学連合にそれぞれ申請。各国の専門家で構成する作業部会が審査し、今月10日を期限に投票を行った結果、日本が全体の6割以上の支持を得て候補地に選ばれた。 来年にも見込まれる正式承認までさらに3段階の審査があるが、過去に作業部会の結論が覆ったのは例外的なケースだけで、事実上の決着となった。 日本は国立極地研究所や茨城大などのチームが千葉県市原市の地層を基準地として申請。ラテン語で千
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