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ブックマーク / www.anlyznews.com (122)

  • 「大韓民国向け輸出管理の運用の見直し」は警告、そして日本政府は次の手を打つことになる

    大韓民国向け輸出管理の運用の見直しについて、日韓のメディアが大きく報じている。建前は韓国の貿易管理体制や日との連絡体制の機能不全への不信であり、音は韓国が日韓の合意を遵守しないことへの不信と言うことになるのは明白で、実際問題、韓国側に音を理解してもらいたい官邸の計算が見える。日韓の合意事項を守らない韓国に、何らかの措置をとるかもよと言うメッセージを十分に伝えた。 考え抜かれた選択を取っている。(1)戦略物質の輸出許可の方法に関しては世界貿易機関(WTO)のルールでは各国の裁量となっているし、さらにWTOはトランプ政権の我侭で機能不全*1なので、国際機関に妨害される可能性は低い。(2)韓国の主要輸出品である半導体製造に必要な物資であるため、韓国側の危機感を煽ることができる*2。(3)特定品目の包括輸出許可から個別輸出許可への切り替えなので、輸入元が大手半導体会社であることを念頭に置くと

    「大韓民国向け輸出管理の運用の見直し」は警告、そして日本政府は次の手を打つことになる
    arajin
    arajin 2019/07/14
    “お勧めは韓国人の入国管理の強化で、ビザを出すのを制限したり、在日韓国人の在留資格を変更するなりするのがよいであろう。”
  • 元財務官僚・高橋洋一の教科書にある中心極限定理の説明について

    東京大学理学数学科卒で、常日頃、文系の経済学者は数学や統計が分からないと罵ってまわっている元財務官僚・高橋洋一氏の著書『図解 統計学超入門』の中心極限定理の説明「相互に独立な確率変数X1、X2、X3、…、Xnがあるとき、これがどのような確率分布であっても、nが大きくなればなるほど、正規分布に近づいていく」がデタラメだと話題になっている。確かに、初学者向けの説明としても、2点、看過できない誤りがある。 まず、古典的な中心極限定理*1は、分布に期待値と分散ががあることが前提で、コーシー分布など当てはまらない分布もあることから、「どのような確率分布であっても」と言うのは誤りであり、次に、「正規分布に近づいていく」のは確率変数Xの平均値の分布であって、確率変数Xが従う分布ではないから、「確率変数Xの平均値が」と言う補足を加えないといけない。 他のでも誤った言及を見かけたことがあり頻出の間違いであ

    元財務官僚・高橋洋一の教科書にある中心極限定理の説明について
    arajin
    arajin 2019/07/08
    “『図解 統計学超入門』の中心極限定理の説明「相互に独立な確率変数X1、X2、X3、…、Xnがあるとき、これがどのような確率分布であっても、nが大きくなればなるほど、正規分布に近づいていく」がデタラメ”
  • 戦争を語るおっさんは『補給戦』は読んでおけよ

    ファンタジー小説を書く前に『戦闘技術歴史』を読んでおけと言う話で、クレフェルト『補給戦―何が勝敗を決定するのか』が勧められていたので拝読してみた。近世から第二次世界大戦までの兵站に関する風説を検討していくで、『戦闘技術歴史』では兵站についてはほとんど言及されていないので補完関係にあり、確かに一読の価値がある。文だけではなく、訳者後書きの前に付録的についている著者マーチン・ファン・クレフェルトの紹介記事が面白い。原著は1977年の古いなので現代戦については別ので補完する必要があるし、兵站で勝敗が決した事例を選んで分析しているわけでは無いので副題が不適当な感じはするのだが、そこは御愛嬌と言うことで。 補給と言う観点が無い人はかなり多いと思う。米軍がどこかに進行する場合、その豊富な機材と全世界にある基地を背景に、何十万にと派兵しようとも十分に兵站をコントロールしており、そこが問題にな

    戦争を語るおっさんは『補給戦』は読んでおけよ
    arajin
    arajin 2019/06/24
    積読になってる。
  • 物理学徒がマクロ経済学を俯瞰した『経済数学の直観的方法』

    『物理数学の直観的方法』*1で名を馳せた物理学徒の長沼伸一郎氏が、経済数学についての解説『経済数学の直観的方法 マクロ経済学編』を出していた。経済学や経済思想史を体系的に学んだことが無い人が書いているためか、経済学全体をよく俯瞰できていないので誤解や偏見を引き起こしそうな見落としがあるので、これで経済学を語られるとちょっと困るところもあるし、内容が最近のカリキュラムとやや乖離しているのだが、誤解や偏見があることを踏まえて読める人には、物理学と経済学を対比した記述が面白いものとなっている。 1. 経済学に関する記述は… 経済学に関する記述には、用語の選択といった瑣末的なもの以外にも、根的な誤解を感じさせる。「経済学ではその(需要と供給の)2の曲線が交わってできる点は「パレート最適点」と呼ばれ、そこが社会にとって最適な均衡点だという思想が、現在でもミクロ経済学の一つの基礎となっている」(

    物理学徒がマクロ経済学を俯瞰した『経済数学の直観的方法』
    arajin
    arajin 2019/06/20
    “経済学や経済思想史を体系的に学んだことが無い人が書いているためか、経済学全体をよく俯瞰できていないので誤解や偏見を引き起こしそうな見落としがある”
  • 傍観者に徹すれば、トロッコ問題で道徳的非難を回避することができると言えるか?

    高校の授業でフットさんのトロッコ問題を取り上げたところ、積極的にポインターを切り替えて少数を犠牲にして多くの人間を助けるよりも、傍観者に徹することで多くの人間を死ぬのを見届ける方が、社会的責任を問われずに済むのでそれを選択すると生徒が主張しだしたと、出題した教師が関心していた。いやいやいや…生徒の論点がおかしいとは思わないが、それに説得されてしまったら教育にならない。やはり中高で道徳の時間、ちょっと無理がある。 問題の連投ツイートの最初は以下だ。 これを昔、授業でやったら「なぜ助ける必要があるのかわからない。俺は傍観者だから放置して5人が死んでも責任はない。でも切り替えたら俺の責任になる」と言った生徒がいて衝撃を受けた。確かにその通り。「5人の人に感謝されるメリットよりも、1人の遺族に責められるデメリットの方が大きい」と。 pic.twitter.com/BU9tmtMnMU — とある高

    傍観者に徹すれば、トロッコ問題で道徳的非難を回避することができると言えるか?
    arajin
    arajin 2019/04/13
    “この手の思考実験は自由奔放な回答に対して哲学者が既に加えてきた批判を一つ一つ紹介しないと学びにならない”
  • 稲葉振一郎さん、日本の財政赤字は将来の利益を生まない社会保障関連費によるもので、ほっとけばこれから増大する見込みですよ

    マルクス経済学には詳しいようだし、マクロ経済学にもある程度の情報収集*1を行っている社会学者の稲葉振一郎氏が『日の可能性を奪う「予算脳」の正体~限られた財源のもと節約ばかり…』と言うエッセイを書いていて、拝読したのでコメントしておきたい。 日の財政赤字の中身は高齢者人口の増加に対応するための医療・介護などの将来の産出量の増加をもたらさない社会保障関連費の増大*2であり、さらにほっとけばこれから増大する見込みなので、稲葉振一郎氏の示す「将来利益を生むことを見越した投資のため」であればという反緊縮が正当化される条件では、稲葉氏が「予算脳」と揶揄する考え方が正しいことになる。 エッセイを読んでいないと何が何だか分からないと思うので、上の説明しよう。稲葉氏のエッセイでは、均衡財政主義が不合理になる条件を議論していて、財政赤字は 将来利益を生むことを見越した投資のため 国債が国内で消化されている

    稲葉振一郎さん、日本の財政赤字は将来の利益を生まない社会保障関連費によるもので、ほっとけばこれから増大する見込みですよ
    arajin
    arajin 2019/04/02
    “教育学者の本田由紀氏あたりにリフレ派の皆さんが「雨乞い経済成長派」と揶揄されるので、リフレ派の稲葉振一郎氏が「予算脳」と揶揄し返している”
  • 政府、AI人材年25万人育成へ…って、日本の学部生は1学年72万人、ITエンジニアは90万人、AI人材の需要不足は30万人

    日経新聞によると、政府は統合イノベーション戦略推進会議で人工知能AI)を使いこなす人材を年間25万人育てる新目標を掲げるそうなのだが、レベル別ボリューム感が支離滅裂で有識者の皆さんが心配になる。新聞記者の無理解が書かせた記事であって欲しい。 「大学や企業の人材育成は追いついていない…修士課程を修了する人材は東大や京大、早大などの11大学で年間900人弱。全国でも2800人程度…AIなどのIT知識を持つ人材は日の産業界で2020年末には約30万人不足」*1と言うのは、計算機工学を修めて機械学習など人工知能技術にも対応できる院卒が不足していると言う話である。学部一般教養でちょっとかじった人材が不足していると言う話ではない。なお情報系の学部、さすがに独立したコースワークがあるだけに、数学だけでも覚える量はそれなりある*2。 ところがそれに応える施策は、人文系や社会科学系を含めた学部も対象にし

    政府、AI人材年25万人育成へ…って、日本の学部生は1学年72万人、ITエンジニアは90万人、AI人材の需要不足は30万人
    arajin
    arajin 2019/03/28
    “現実問題、学生の皆様に統計解析パッケージを使って外部データファイルを読み込んで回帰分析をさせるだけでも一苦労な状況の改善も考えて欲しい。”
  • ゲーム理論で考えると米朝交渉の行方は割引率、つまり経済制裁の効き具合次第

    ベトナムの米朝会談では何も合意に達せず、手詰まり感が出ている北朝鮮核問題。交渉と言えばゲーム理論と言うことで、しっぺ返し戦略あたりで望ましい均衡が得られる、囚人のジレンマなので合意には至らないと言うような話がちらほらされているのだが、別の構造のゲームで考えてみたい。教科書に載っているモノだが、なぜか世間では有名ではないモノで、これもまた交渉と言うのがある。 1. ルービンシュタインの交渉ゲームWikipediaにページがまだ無いルービンシュタインの交渉ゲーム*1。英語の他にはオランダ語しかないが、そのうち中国語版はできるであろう。それはさておき、条件付き被支配戦略の逐次消去(iterative elimination of conditionally dominated strategies)と呼ばれる均衡の計算方法の典型例で、Fundenberg and Tirole (1991

    ゲーム理論で考えると米朝交渉の行方は割引率、つまり経済制裁の効き具合次第
    arajin
    arajin 2019/03/09
    “ルービンシュタインの交渉ゲーム”
  • 律令制の崩壊史『武士の起源を解きあかす』

    ほとんどの人は百姓の子孫な気がする日国だが、武士をアイデンティティにしている人々は多く、サッカー代表をサムライ・ブルーなどと呼んでいる。長い間、支配階級として君臨していたためか大人気である。某ゲームの影響で竜王や魔王も人気であるが、共通性を感じざるを得ない。実際、竜王や魔王と同様に、どこから発生したかも良くわからないそうで、諸説あるそうだ。 『武士の起源を解きあかす——混血する古代、創発される中世』は題名通り、武士の起源を議論した。定説もしくは主要学説を紹介したではなく著者の独自見解が主張されているが、「我が国は古来…」と根拠レスなことを言い出すおっさんに疑問を呈するのに使う分には十分な議論が展開されている。武士の起源が御代なのだが、律令制の崩壊史となっていて興味深い。 1. 血統の良いギャング王臣家 律令制は制度的に大きな問題を抱えていた。王臣家に不正行為に走らせる強い動機をつくり

    律令制の崩壊史『武士の起源を解きあかす』
    arajin
    arajin 2019/02/15
    “朝廷が王臣家の統制に成功し、軍事力を維持していたら武士が生じる余地は無かった”
  • ジンバブエ経済のここ10年間の成長が意味すること

    ネット界隈の経済論壇ではちょっとづつMMT信者が増えてきており、存在感が薄くなりつつあるリフレ派なのだが、それでも信仰の強い人々はいる。昨日はここ10年間のジンバブエの経済成長率を引き合いに出して、比較すると日の成長率が低いと、日の財務省を非難していた。曰く「職員に最低限の知識がない」そうだ。 ジンバブエは一人あたりGDPが2000ドル未満の国で、技術援助を受けるだけで成長が望め、さらに人口増加をしている国であり、日と比較するのはどうかと思うが、ジンバブエの経験からも学べることはある。2008年までマイナス成長であり、2009年からプラス成長なのだが、ハイパー・インフレーション*1は2008年までであった。2009年以降は7%を超えるインフレは記録されていない*2。 ジンバブエ・ドルの通貨価値がゼロにほぼ収束して、公的支出を含めて外貨が扱われるようになったのだが*3、ジンバブエ政府は

    ジンバブエ経済のここ10年間の成長が意味すること
    arajin
    arajin 2019/02/09
    “ジンバブエ経済の2008年から2018年の経済成長が意味することは、成長余地があっても財政赤字によって生じたインフレは経済を破壊すると言うこと。”
  • 景気がよいのに、消費が伸びていない問題

    1996年~1997年度、2003年~2007年度、2013年~2017年度は景気がよかったが、GDP比消費は減少している。1998年度~2002年度、2008年~2012年度は不況であるが、GDP比消費は拡大している。2013年が好景気かつGDP比消費が高いが、これは増税前の駆け込み需要が理由であろう。いわゆる恒常所得仮説と言うもので、今は景気が良くても、将来、不景気になる可能性があるわけで、人々はそうは消費は増やさない。 経済成長に伴う好景気であれば、将来も所得増加が期待できるので話は別であろうが、単なる景気循環であれば消費の拡大は限定される。なお、家計調査の勤労世帯の家計黒字率を見ると*4、2001年と2006年と2017年が同じ程度で高く、景気と消費の関係は不明瞭になるが、異常なほど貯蓄熱心とは言えないことは同じである。 消費の低迷を嘆いている業界は多いと思う。人口動態によって需要

    景気がよいのに、消費が伸びていない問題
    arajin
    arajin 2019/01/29
    “若い頃は耐久消費財を買ったり遊行を楽しんでいた人々が、年老いて入院したり介護の世話になったりするようになるわけで、医療・介護サービスの需要が増していく一方で、既存産業は全般的に消費低迷に悩まされる”
  • 毎月勤労統計のプログラムに関する問題は、プログラミング言語が古臭いことではなく、テストをまともにしなかったこと

    経済学者を名乗る池田信夫氏が、毎月勤労統計の統計処理が適切に行われなかったことに関して、「COBOLで書かれた特殊なプログラムなので高齢者しか読めず、そのミスがチェックできな(かった)」と主張しているのだが、ソフトウェア開発の観点から問題があるので指摘したい。コードレビューと言う観点から言うと、古臭いプログラミング言語の方が有用だったりするし、システムと言う観点では動作テストをまともにしていなかったことの方が問題である。 1. コードレビューよりも動作テスト コードレビューと動作テストは排他的ではないのだが、コードレビューは正しく動作させると言う意味では生産性が低いことが知られており、二択であったら動作テストをすべきなのは議論の余地はない。もちろん、動作テストと言ってもエラーで異常終了しないと言う意味ではなくて、出力や動作が適正であるかの確認。 動作テストがしやすいコードとしづらいコードが

    毎月勤労統計のプログラムに関する問題は、プログラミング言語が古臭いことではなく、テストをまともにしなかったこと
  • 毎月勤労統計の500人以上の事業所の全数調査をサンプリング調査に変えると、どの程度、精度が落ちるのか?

    毎月勤労統計に関して500人以上の事業所に関して全数調査をサンプル調査に切り替えても適切に統計処理をすれば十分な精度が得られるという大阪大学の大竹文雄氏の主張*1に、東北大学の田中重人氏が「2003年の時点で「きまって支給する給与」平均値の1%の増減を識別できなくなっていたことは『毎月勤労統計要覧』チェックすればすぐわかる」から「嘘だ」と批判している。しかし、そんなに精度が落ちる理屈は無さそうなので記しておきたい。 田中重人氏の主張は、(1)現在でも十分な精度が得られていない、(2)サンプル調査に切り替えると精度が大きく落ちるの二つに整理することができると思うが、両方とも可能性が低いように思える。 要求次第なのだが、0.5%ポイントの変動を捉えるには十分な精度はある。主な利用目的の一番目にある失業保険の給付額の算定には『年度の平均給与額(毎月勤労統計調査における4月から翌年3月までの平均定

    毎月勤労統計の500人以上の事業所の全数調査をサンプリング調査に変えると、どの程度、精度が落ちるのか?
    arajin
    arajin 2019/01/22
    “こういうわけで、毎月勤労統計の500人以上の事業所の全数調査をサンプリング調査に変えることに問題は無いように思える。”
  • 好景気に緊縮反対を訴える人々が見えていないモノ

    バブル期以来の高雇用で、上場企業の利益も2016年、2017年は過去最高益を記録したのに、緊縮反対を訴える人々が、「薔薇マークキャンペーン」なるものを展開している。ばら撒きの駄洒落で薔薇マークと言うのはどうかと思うが、それはさておき趣意書を拝読してみたのだが、色々と見えていない事、もしくは見たくない事が多いようだ。発起人らしき人々は何度か目にしていることなはずなのだが、一応、指摘しておきたい。 1. 細かい問題 「社会保障の充実」がされていないと言うのは、財政政策に関する基的な経緯を認識していない。1991年度に12兆円だった一般会計予算の社会保障関連費は、2018年度に33兆円になった。1991年度の歳入規模にあわせれば、社会保障関連費を3分の1にしないといけないが、増税と他の歳出項目の削減により社会保障関連支出を維持しようと言うのが「社会保障の充実・安定化」である*1。 「法人税を引

    好景気に緊縮反対を訴える人々が見えていないモノ
    arajin
    arajin 2019/01/19
    「現役世代内の所得分配を考えれば、累進的な所得税や法人税は機能するのだが、現役世代と引退世代の間の所得分配では上手く機能しない。引退世代、貯蓄や資産があっても所得はそんなに無いからだ。」
  • 父親も産休をとれるようにすると、母親の就業が支援されて、次の子どもがつくられにくくなる

    男女共同参画で出生率向上のようなことを言い出す人がいる。女性が外部労働に従事すると出産・育児が難しくなるのだが、欧米では様々な制度によって両立させていると言うのがその主な論拠だ。しかし、自然実験をつかった統計的因果分析によると、男女共同参画を狙った制度が出生率を低下させることもある。これを指摘するFarré and González (2018)*1が話題になっていた。 スペインでは以前から産休および短縮勤務を夫婦どちらかが取れるようになっていたのだが、主に女性が利用する制度であった。しかし、2007年3月24日に、それらに加えて家計を主に支える男性が取りやすい13日間(2017年に4週間,2018年に5週間に延長)の産休制度が設けられ、実際に多くの男性が利用するようになった。3月23日に産まれた子どもの保護者は利用できないが、3月24日に産まれた子どもの保護者は利用できる、経済学者が泣い

    父親も産休をとれるようにすると、母親の就業が支援されて、次の子どもがつくられにくくなる
    arajin
    arajin 2019/01/05
    「父親が育児休暇をとることにより母親の就業が容易になり、母親の就業が次の子どもを持つ機会費用を引き上げたため」「また、父親が次子を持ちたがらなくなるので、父親が育児の大変さを知ったための可能性もある」
  • 落合陽一×古市憲寿の終末期医療削減による医療費抑制論について

    社会学者というかコメンテーターの古市憲寿氏が前衛芸術家の落合陽一氏との対談*1で、終末期医療の打ち切りによる医療費の削減が必要と主張してネット界隈で論争を呼んでいる。「優生思想に他ならない」と優生思想が何かも分かっていないヒステリックな糾弾はどうかと思う*2のだが、古市氏も医療費全体に占める終末期医療のボリューム感を見誤っている可能性が高い*3。 高齢者の増加で医療費が増加しているのは事実だ。死亡まで数ヶ月間の治療費が高くなる傾向も指摘されている。終末期の胃ろうや点滴は過剰であり、後期高齢者において回復見込みの低い状態での延命治療は打ち切るべきという議論は以前からある*4。このように列挙していくと衝撃的でも正しいことを言っているように思えてくるが、やはり医療費全体に与える影響は概算でも出さないと議論がおかしくなる。 日医師会の『後期高齢者の死亡前入院医療費の調査・分析』の「高齢者の医療費

    落合陽一×古市憲寿の終末期医療削減による医療費抑制論について
    arajin
    arajin 2019/01/03
    “日本医師会の『後期高齢者の死亡前入院医療費の調査・分析』の「高齢者の医療費全体に占める終末期の入院医療費の試算」では、2005年度~2006年度の人口動態と医療費を前提に約4,600億円としている。”
  • 喫煙者が不道徳な人間とされる理由

    喫煙者は、一定時間経つと万難を排して喫煙を試みだして同行者を平気で待たせるだけではなく、喫煙後しばらくは自分がタバコ臭いことを自覚していないし、非喫煙者と同伴していても喫煙席に座るのが当然だと思っているし、吸い殻を排水溝に捨てたり公園の砂場に埋めたりするし、喫煙をしながら料理をつくって皿に灰が落ちても気づかないし、肺を煩って酸素吸入器をつけていても一服しだして火傷したりするものだ。こんな喫煙者たちを不道徳ではないと擁護するチャレンジャーが現れた。 精神科医の熊代亨が『「喫煙者は不道徳な人間」極論ヘイトはなぜ先鋭化するのか』と言うエッセイで、『「健康は道徳的で、不健康は不道徳的である」という意識が、健康意識の高まりとともに社会全体に浸透してきた』ため、「分煙化が進んだことによって、受動禁煙は大幅に減った」のに『喫煙者が不道徳とみなされ、ひいては喫煙者に不道徳な人間という烙印を押されかねない社

    喫煙者が不道徳な人間とされる理由
  • 凶悪犯罪は経済活動の邪魔になる

    当たり前に思えるが、実データで観測するのが難しい社会現象は多い。例えば、凶悪犯罪は経済活動の邪魔になると言う話は、経済が悪くなると治安が悪化する効果も予想されることから、小うるさい経済学者が納得するような分析で裏付けることは難しい。しかし、上手い自然実験を探し出して、これを確認した人がいた。 マーシャル経営大学院のSandra Rozo助教は、凶悪犯罪が横行し、世界2位の他殺率だったコロンビアが、アルバロ・ウリベ政権の治安維持の強化方法に着目して、凶悪犯罪発生率と経済活動の関係を分析した*1。ウリベ大統領は自分への支持率が高い地方自治体を優先して治安強化をしたので、経済が治安に与える影響を無視して、治安が経済に与える影響を分析できるそうだ。実際、ウリベ政権前の6年間の治安の変化は、2002年の大統領選でのウリベ大統領への支持率に関係が無かった。そして2002年から2010年のデータを分析し

    凶悪犯罪は経済活動の邪魔になる
    arajin
    arajin 2018/12/02
    “ウリベ大統領は自分への支持率が高い地方自治体を優先して治安強化をしたので、経済が治安に与える影響を無視して、治安が経済に与える影響を分析できるそうだ。”
  • 解析学のさくらんぼ計算

    ► 2024 (18) ► 5月 (2) ► 4月 (4) ► 3月 (8) ► 2月 (3) ► 1月 (1) ► 2023 (71) ► 12月 (7) ► 11月 (2) ► 10月 (4) ► 9月 (10) ► 8月 (6) ► 7月 (6) ► 6月 (8) ► 5月 (5) ► 4月 (2) ► 3月 (6) ► 2月 (9) ► 1月 (6) ► 2022 (88) ► 12月 (3) ► 11月 (3) ► 10月 (7) ► 9月 (5) ► 8月 (9) ► 7月 (8) ► 6月 (9) ► 5月 (8) ► 4月 (8) ► 3月 (10) ► 2月 (11) ► 1月 (7) ► 2021 (64) ► 12月 (5) ► 11月 (6) ► 10月 (9) ► 9月 (4) ► 8月 (7) ► 7月 (10) ► 6月 (2) ► 5月 (3) ► 4月 (

    解析学のさくらんぼ計算
  • プログラマも、そうでない人も、手にとってみて欲しい「白と黒のとびら」

    ここ十年間ぐらいで数学ラノベ的なは何十冊も出ているのだが、小説としてのクオリティを持ちつつストーリーの鍵に数学を取り込めたものは殆ど無い。登場人物間の会話のコンテクストとしてのみ数学が使われているライトノベル、説明される数学の内容と乖離したストーリーが他作品の雑な模倣に思える人物設定で展開される学習ガイドと、人気作品でも求める水準とは言えない。 無理な要求なのかなと諦めていたのだが、読むを間違っていただけだった。「白と黒のとびら: オートマトンと形式言語をめぐる冒険」は、私が求める水準を超えているファンタジー小説で、至高の存在と言ってよい。上手く称える言葉が見つからないが、ともかく手にとって読んで欲しい。 オートマトンや形式言語については何も知らないし、特に興味が無い? — 数学ラノベではあるが、読者にほとんど事前知識は要求しない。ファンタジー小説として成立しているし、ぼんくら風味の主

    プログラマも、そうでない人も、手にとってみて欲しい「白と黒のとびら」
    arajin
    arajin 2018/10/31
    積ん読になってる。冒頭だけでも読んでみるか。