「大宴会」の東京・上野のアメ横もさまざま。緊急事態宣言に従い、休業する店もあれば、酒を出して営業する店も=2021年7月23日、吉井理記撮影 なぜ今やらねばならないのか、誰もまともな説明をしないまま、東京オリンピックが始まった。テレビには映らない2021年夏の東京をわずかでも記録に残すべく、開会式の日に街を歩いた。【吉井理記/デジタル報道センター】 看板に「酒飲めます」 ビールジョッキが勢いよく空けられ、チューハイのグラスがテーブルにあふれる。路地にまでアルコールのにおいがぷん、と鼻をついた。路上にしつらえたテーブル席を囲み、マスクを外して真っ赤な顔で笑い合う人たち。 夏の宵、実に楽しそうである。記者も交ざりたかった。新型コロナウイルス禍による緊急事態宣言下でなければ。 23日午後。開会式を4時間後に控えた東京・上野の繁華街、アメヤ横丁(通称・アメ横)では、あちこちの居酒屋で大宴会が繰り広