インドネシア大学(UI)大学院で日本研究の講師を務めるスシ・オンさんがこのほど、太平洋戦争前〜1970年代に日本で行われた「生活改善運動」についての本「セイカツ・カイゼン」を出版した。16日には、南ジャカルタ・スミットマスビルにある国際交流基金ジャカルタ日本文化センターで出版記念講演を行い、戦前〜現在に至る日本の取り組みを紹介しながらインドネシアにおける生活改善の必要性を説いた。 記念講演後、じゃかるた新聞の取材に応じ、「日本にもかつて、道路にごみが落ちているなど現在のインドネシアと同じような時代があり、生活改善運動など努力の末に近代化を遂げた。インドネシア人が先進的な社会をつくる上で参考にできる」と執筆の動機を説明。 さらに「インドネシアで社会改善を行おうとすると、お祈りなど精神的な方向へ向かってしまう。日本(の生活改善運動)のように衣食住など、はっきりと具体的なことを明示していくべき」