1 2016年7月29日 日 本 銀 行 経済・物価情勢の展望(2016 年7月) 【基本的見解】1 <概要> わが国の景気は、新興国経済の減速の影響などから輸出・生産面に鈍さが みられるものの、基調としては緩やかな回復を続けている。先行きを展望 すると、暫くの間、輸出・生産面に鈍さが残り、景気回復ペースの鈍化し た状態が続くとみられる。その後は、家計・企業の両部門において所得か ら支出への前向きの循環メカニズムが持続するもとで、国内需要が増加基 調をたどるとともに、輸出も、海外経済が減速した状態から脱していくに つれて、緩やかな増加に向かうことから、わが国経済は、基調として緩や かに拡大していくと考えられる。 消費者物価 (除く生鮮食品) の前年比は、 エネルギー価格下落の影響から、 当面小幅のマイナスないし0%程度で推移するとみられるが、物価の基調 は着実に高まり、 2%に向け