少し前に読んだ本「親指の恋人」(石田衣良)小学館の感想というか考えたことメモ 以下ネタバレありです。 「なんか頭のいい男の子の髪の毛してるね。さらさらだもん。スミオは社会の一番うえのほうにいるでしょう。でも、わたしはどん底にいる。うえにいる人はちょっとエレベーターでしたのほうを見学にくるのは簡単なんだ。おりるだけだから。でも、したの人間はそうはいかない。一歩ずつ重力に逆らって、のぼらなくちゃいけない」 「スミオとわたしのあいだには絶対に越えられない壁があるんだよ。それに気づかないのは、スミオがうえの人で、おまけにいい人だからだよ。わたしたちは、同じ時代に生まれたけど、同じ世界に生きてるわけじゃない」 この文を読んでかなしくなりましたね。 この「親指の恋人」は現代版のロミジュリなわけで、二人はクスリによる自殺をはかります。私はこの作品がロミジュリものだとは知らずに読んだわけですが、端的に感想