※この物語はフィクションである。 私には6歳の息子がいるが、小児性白血病にかかっていて、余命はあと半年と言われている。これまで何度か生死の境をさまよってきたので、本人も長く生きられないことに薄々気づいているようだ。 クリスマスイブの夜、病室のベッドで息子にプレゼントをあげた。以前から欲しいと言っていたオモチャなので嬉しそうだ。はにかんだ笑顔がとても可愛くて、頬を撫でると絹のように柔らかかった。 病室の窓を見ながら息子は言う。 「クリスマスって本当は雪がふるんでしょ? 僕一度も見たことない。」 私たちが住んでいる地域は雪がほとんど降らない。息子が産まれてから何回か降った事はあるが、まだ小さかったので覚えていないだろう。 私はカバンからMacBook Airを出して、クリスマスの音楽を再生した。ターミナルを起動してコマンドを入力する。 ruby -e 'C=`stty size`.scan(/