ディヌーシャ・メンディス(英ボーンマス大学教授)、アナ・サントス・ラッチマン(米セントルイス大学法学助教) <形も機能も本物と同じ臓器を作るコピー技術が、再生医療を大きく前進させる> ここ数年、医療の世界では3Dプリンティングの利用が爆発的に拡大している。今や義肢から手術器具まで、多種多様な器具が日常的に3Dプリンターで作製されている。 とりわけ今、急ピッチで研究開発が進んでいるのは、3Dプリンティングの技術を応用して、細胞の塊や皮膚片などのバイオマテリアルを作製する3Dバイオプリンティングだ。これは基本的に、バイオインク(生きた細胞を使ったゲル)を立体的に積層して組織を作製する技術だ。その究極の目標は、形も機能も本物そっくりの臓器を作って、生体に移植できるようにすることだ。 既に、患者の臓器そっくりの構造物を作製して、医師たちが治療や手術の検討に使う試みは始まっている。ただ、実際に人体に
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